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ソロキャンプでベーコン作りに挑戦…知らない子どもからのアドバイスが「専門家レベルで笑った」【漫画】

ソロキャンプでベーコン作りに挑戦…知らない子どもからのアドバイスが「専門家レベルで笑った」【漫画】

『山と食欲と私』が話題
『山と食欲と私』が話題 / (C)信濃川日出雄/新潮社

コミックの映像化や、小説のコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、くらげバンチにて連載中の信濃川日出雄さんが描く『山と食欲と私』より第89話をピックアップ。

作品公式X(旧Twitter)が4月22日に本作を投稿したところ、4,000件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、信濃川日出雄さんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。

■ソロキャンプでベーコン作り
『山と食欲と私』第89話(8/10)
『山と食欲と私』第89話(8/10) / (C)信濃川日出雄/新潮社


ソロキャンパーの鷹桑秀平は、“映え”ばかりを意識したキャンプブームを心の中でバカにしながらも、自分も同類であると感じていた。今回の旅の目標はベーコン作り。自作のダンボール製の燻製器を設置し、1週間かけて下準備してきた肉をいぶす。

するとそこへ、一人の子どもがやってくる。ベーコン作りを見て専門的な質問や意見を言う子どもに、完全に自身のペースを乱される鷹桑。

1時間後、子どもの助言もあって“鷹桑ベーコン”が無事完成。すると、先ほどの子どもが自分の皿を持ってやってきて…。

作品を読んだ読者からは、「鷹桑さん基本的に良い人で好き」「子どもの知識量じゃなくて専門家レベルで笑った」「真顔で聞いてくるの可愛すぎる」など、反響の声が多く寄せられている。

■作者・信濃川日出雄さん「自分が楽しいことにこだわり、読者と喜びを分かち合える作品を描くように…」
『山と食欲と私』第89話(2/10)
『山と食欲と私』第89話(2/10) / (C)信濃川日出雄/新潮社


――『山と食欲と私』の第89話にあたる『自家製ベーコンvsこども』は、どのようにして生まれたエピソードですか?きっかけや理由などをお教えください。

89話を描いたのは2018年。早いもので、今から8年前です。

あまり覚えていませんが、うちの長女が5歳くらいだった頃のことです。我が家は近所の子どもたちの溜まり場になっていて、毎日とても騒がしい状況でした。私もたまに遊びに参加していましたが、無邪気な子どもたちと関わる日々の中で、思いついたアイデアだと思います。

また、キャンプブームが盛り上がりはじめた頃でもあり、形から入る新参キャンパーに可笑しみを感じると同時に、共感もありました。その視点を皮肉として盛り込みました。

――本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。

鷹桑秀平が珍しく成功する点です。当時、ネームを見た担当編集者から「鷹桑は失敗したほうが面白いのではないか」と提案されました。しかし、自家製ベーコンのような手の込んだ料理が失敗するのはダメージが大きく、笑えないだろうと考え、あくまでポジティブに成功シーンを描きながらコメディーを成立させることを考えました。

失敗をオチにしなかった代わりに、遠慮を知らない子どもにガツガツと食べられてしまうというオチをつけた、ということです。

――『自家製ベーコンvsこども』のなかで、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

「まったくバカげた時代だぜ!」「誰か俺を抱きしめてくれ」「香りの新大陸発見」。

鷹桑が登場する回は、できるだけ男くさく、そしてインチキくさく、読者の記憶に残る台詞を世に送り出せるように腐心しております。

――現在も連載中の本作ですが、現在くらげバンチにて公開されている225話以降の見どころをお教えください。

特に作中では言及していませんでしたが、長く描いてきた全国各地さまざまな山を旅して登る『全国山巡り編』にひと段落つけ、ここからは『山ごはん選手権編』が始まります。これまで登場したキャラが再登場するなど予定しております。

――信濃川日出雄さんが漫画を描く際に大切にしていることがあればお教えください。

大切にしているのは、自分が楽しくない漫画は描かないということです。

昔、自分は何一つ面白いと感じていないのに、仕事として引き受けなければいけない作品がありました。その作品のファンとなった読者が喜んでくれて、編集者や関係者が満足していたとしても、自分自身は全く幸せではなく、貴重な人生の時間を犠牲にしたようで大変傷つきました。

責任感と義務感だけでやり遂げましたが、そういう仕事はただただむなしく、あとに何も残らないのです。

その反省から、以降は「読者が喜ぶから」「売れて編集者が喜ぶから」と、自分を殺すようなことはしないと決めて、自分が楽しいことにこだわり、読者と喜びを分かち合える作品を描くようにしてきました。『山と食欲と私』は、その点において自分の代表作と呼べるものになったと思っています。

――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。

いつも作品を読んでいただき、本当にありがとうございます。

連載も11年目に入り、ペースは落ちましたが、ぼちぼちと続けています。

「山と食欲と私」をきっかけに登山をはじめたという声をたくさん受け取ってきました。登山愛好者の方々からの共感の声は自信になります。また登山や食といった題材にもともと興味がなくとも、「漫画として面白いから」という理由で読み続けてくれている読者さんがたくさんいらっしゃることは、漫画家として誇らしいことです。

登山やアウトドアを扱った作品ですが、もともと登山者だけに向けた作品ではありません。年齢性別趣向問わずできるだけ幅広い方々に楽しんでいただきたいと思って描いています。
日々野鮎美や鷹桑秀平などさまざまなキャラクターを、友達のように感じていただければ嬉しいです。

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