幸子さんは夫の三雄さんと田舎で暮らす専業主婦。長男の誠一さんとその妻まゆみさんと同居しながら、仲良く幸せな日々を送っていました。しかし、次男の修二さんと妻の恵理子さんが妊娠を機に田舎に引っ越してきてから平穏な毎日が崩れ始めます。修二さん夫婦はエリート主義で、特に恵理子さんは専業主婦の幸子さんを暇人扱いしたり、不妊治療中のまゆみさんに先生の紹介を頼んだりするなどデリカシーのない発言が多く、幸子さんは次男夫婦が近くに住むことに不安を感じます。そんなある日、恵理子さんから「お腹が張っている」と連絡を受けた幸子さん。緊急事態かと思い急いでマンションに向かうと、買い物のメモを渡されます。なんと、恵理子さんが幸子さんを呼び出したのは買い物を頼みたかったから。しかし妊娠中の恵理子さんの体を思うと断りきれず、自転車で何時間もかけて頼まれたものを買い揃えます。汗だくでマンションに戻った幸子さんでしたが、恵理子さんから渡されたお礼はたったの千円。幸子さんはモヤモヤしつつも、何も言わず帰宅することに。すると丁度良いタイミングでまゆみさんが迎えて来てくれて、幸子さんは彼女の優しさに感謝したのでした。それから数日後、まゆみさんはパートで残業が増えるように。幸子さんはなんだか胸騒ぎがしました。
パートが忙しいとばかり思っていたら・・・

夫が釘を刺してくれたおかげで恵理子さんからの連絡も減り、ようやく平穏な日常が戻ってきたと思ったのも束の間。最近、まゆみちゃんのパートがやけに忙しそう。休みの日も家にいないことが増えたし、帰りも遅いので、無理をしていないか心配になってしまいます。
「まゆみちゃん、最近忙しそうね」そう声をかけると、まゆみちゃんはいつもと変わらない笑顔で「パート先がちょっと立て込んでて、出勤を増やしてるんです」と答えました。「じゃあ、お家のことは私に任せてね」と気遣うと、まゆみちゃんは申し訳なさそうに頭を下げ「お義母さん、すみません」と小さく謝りました。

それから数週間後。食事の後片付けをしていると、誠一が「母さん、ちょっといい?」と小声で声をかけてきました。その様子から、何か言いづらい話があるのだと察しました。

誠一に促されて客間へ行くと、彼は困ったような表情で口を開きました。「実は、恵理子さんがまゆみをしょっちゅう呼び出して、買い物や掃除、料理とかの家事全般をやらせてるんだ・・・しかも、日に日に要求がエスカレートしてる」思いもよらない話に、私は思わず「え!?」と声を上げます。

まゆみちゃんが恵理子さんに呼び出されていたなんて、まったく知りませんでした。最近「残業が増えた」と言っていたのも、私にその事実を悟られないようにするためだったのでしょう。すると誠一が
「まゆみは、母さんには言わなくていいって言ってたんだけど、恵理子さんの態度にはちょっと俺、もう限界」とため息交じりに言いました。

「まゆみが用事を断ろうとすると『妊娠したことない人にはわからないだろうけど』っていちいち言ってくるらしいんだ・・・家事云々より、まゆみにはそれが堪えるみたいで」誠一の話を聞いて、私は思わずうつむきました。「気付けなくて、まゆみちゃんには本当に申し訳ないことをしたわ」そう静かに口にすることしかできませんでした。
まゆみさんは望んでもなかなか妊娠できずにいるというのに、そんなひどい言葉を平気で投げかけられるなんて信じられません。恵理子さんは自分さえよければそれでよくて、人が自分のために尽くすのは当然だと思っているのでしょうか。そんな態度で、本当に親になれるのか心配になってしまいます。
※ストーリーは実話を元にしたフィクションです。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:船井 秋 編集:石野スズ
作画:めめ

