
保育園での勤務経験を持つまえだ永吉(@eikiccy)さんがブログで公開している『保護者支援もアンタ達の仕事でしょ?』は、実体験をベースにフィクションを交えて描いた作品である。今回は16~20話の内容とともに、保育現場での見守り体制や情緒的ネグレクトについて話を聞いた。
■会議で共有された気になる出来事



音喜多はると君は前日に発熱したため、この日は保育園を欠席していた。先生たちは以前から、両親が仕事を優先しているように見えることもあり、はると君の様子を気に掛けていた。園児たちがお昼寝に入ったあと、職員会議ではると君について情報共有が行われた。青井先生によると、前日の16時頃にはると君が熱を出したため保護者へ連絡したものの、母親とは連絡が取れなかったという。その後、普段と変わらない19時20分頃に母親がお迎えに来園。さらに職場へ確認したところ、その日は仕事を休んでいたことがわかった。
その報告を聞いた先生たちの間には動揺が広がった。虐待の可能性を指摘する声も上がったが、はると君の体にあざなどの外傷は確認されていなかった。
■懸念される"情緒的ネグレクト"の可能性
青井先生は、身体的な虐待ではなく、子どもへの関心や愛情が不足する「情緒的ネグレクト」の可能性について言及する。一方で園長先生は「大丈夫よ!はると君の様子は問題ないんでしょう?」と慎重な姿勢を見せた。
実は園長先生は以前の勤務先で保護者とのトラブルを経験しており、その出来事が影響しているようだ。そのため園の運営方針も変化し、延長保育の受け入れなどに関するルールが以前より柔軟になっていたという。
■園全体で子どもを見守る体制
園長先生が深刻に受け止めなかったこともあり、先生たちは改めてはると君の情報を共有し、見守りを続けることにした。まえださんによると、情緒的ネグレクトの可能性がある家庭については、職員会議で共有されたあと、会議に参加していない職員にも伝達されることが多いという。「園全体で見守る形です」と語り、一人の職員だけで抱え込まない体制が取られていることを明かした。
また自身は直接そのようなケースを担当した経験はないものの、「他のクラスでこのご家庭ちょっと注意して見てください」という共有が行われることはあったという。
作品では、はると君を取り巻く状況に不安を抱く保育士たちの姿が描かれている。果たして先生たちの懸念は的中するのか。今後の展開にも注目したい。
■取材協力:まえだ永吉(@eikiccy)
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