1歳半の息子との慌ただしい日々の中、実家への帰省は私にとって当たり前の選択でした。しかし、母から初めて帰省を断られたことで、自分の中のその“当たり前”を見直すきっかけとなりました。
帰省を断られて気づいた、母への“当たり前”
私は里帰り出産をし、産後2カ月ほど実家で母に支えてもらいながら過ごしました。自宅に戻ってからも、車で20分ほどの距離ということもあり、週末になると気軽に実家へ帰る生活を続けていました。母も孫に会えて喜んでくれているはず——そう思い込んでいたのです。
息子が1歳半になったころ、夫が1週間の出張へ行くことになりました。私は迷わず実家に帰ろうと考え、いつものように母へ連絡すると、返ってきたのは「今回は来ないでほしい」という言葉だったのです。
少し言いにくそうにしながらも、母はゆっくりと理由を話してくれました。歩き回るようになった息子に気を使うこと、家が小さな子ども向けではないこと、さらに食費などの負担が少しずつ重なっていたことを打ち明けられたのです。
私はすぐに「ごめんね。お母さんも大変だったよね。全然気づいてなかった」と謝罪。すると母は「謝らなくていいのよ。本当はもっと見てあげたい気持ちはあるけど、体力的にきつくなってきたの」と申し訳なさそうに話してくれました。
きっと母は、これまで我慢してくれていたのだと思います。「孫の顔を見せることが親孝行」と思い込んでいた私は、自分の中の“当たり前”が、母にとっては負担になっていたことに気づき、ショックと同時に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
結局その1週間は帰省せずに過ごしましたが、代わりに母が何度か日帰りで自宅に来てくれました。そのおかげで、無理のないかたちでお互いに心地よい時間を過ごすことができるようになったのです。
親しい間柄だからこそ、つい相手の気持ちを深く考えずに頼ってしまうこともあります。しかし本当に大切なのは、お互いに無理をしない距離感だと学びました。これからは感謝の気持ちを忘れず、相手の立場にも目を向けながら関係を築いていきたいと思います。
著者:田中幸子/30代女性。2020年生まれの男の子を育てています。映画鑑賞が趣味。子育てや日々の暮らしの中で感じたことを、自身の体験を交えながら発信しています。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)
※AI生成画像を使用しています

