手指が曲がってしまう「へバーデン結節」の検査方法について解説!

手指が曲がってしまう「へバーデン結節」の検査方法について解説!

へバーデン結節とは、人さし指から小指の第1関節が腫れたり変形したりしてしまう病気です。原因不明の病気であり、非常に恐ろしい病気といえます。

自分の手に症状が現れたときに慌てることがないよう、具体的な症状や治療方法について把握しておきたいと考えている方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、へバーデン結節の症状を解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「へバーデン結節」の初期症状・発症時にやってはいけないことはご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

郷 正憲

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)

徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。

ヘバーデン結節と間違いやすい病気はありますか?

医療機関で指導、教育、記録する医療従事者

ヘバーデン結節はどのような検査を行うのでしょう

検査は次のようなものを行います。

視診

画像検査

視診・触診では、指の第1関節の腫れ・変形具合・動きの悪さなどを診察します。痛みの有無や熱感などがあるかも確認し、この病気かどうかを確定させるのです。
また、X線による画像検査も行います。これにより、第1関節の骨と骨の間の隙間が狭まっていないか、関節が壊れていないかなどを確認します。骨のとげが突出していないかも確認し、変形性関節症を引き起こしていないかも確認するのです。
この病気との見分けが必要な関節リウマチも、これらの検査で見分けられます。手指に起こる関節リウマチの場合、発症部位は手首・指の第2関節・第3関節で発症する場合が多いです。第1関節で起こることはほとんどありません。
また、関節リウマチの画像検査では、骨の炎症がみられ溶けている様子がみられます。一方で、このへバーデン結節の場合は第1関節部分にとげのような骨が増殖する状態がみられます。このように、これらの検査結果を用いて診断を行っていくのです。

治療方法を教えてください。

主な治療方法は、安静と対症療法です。指の腫れや熱を持っている場合、患部を冷やしたり、マッサージを行ったりすることで痛みを軽減させる方法をとります。
また、テーピングや装具などによっても痛みの軽減に繋がるので、これらの対症療法によって手指に負担をかけないようにしていきます。強い痛みが伴う場合には、漢方や消炎鎮痛剤を服用したり、湿布や塗り薬といった外用薬を使ったりするケースもあるでしょう。
しかし多くの場合、痛みの症状は数ヶ月~数年で落ち着きます。これらの治療方法で、症状を落ち着かせながら経過を観察しつつ、症状を緩和する方法を選択する方が多いです。

手術が必要な場合はありますか?

症状の度合いには個人差があります。なかには痛みや腫れなどの症状がひどい方もいるのです。対症療法では症状が落ち着かず、日常生活に支障をきたすケースもあるでしょう。その際には手術を行うこともあります。手術方法としては、次のようなものが挙げられます。

関節形成術

関節固定術

関節形成術とは、尖ってでっぱった第1関節の一部分や水ぶくれを切除する方法です。
関節固定術とは、第1関節のぐらつきなどを改善させる方法です。これらの手術を行えば、見た目を改善でき、痛みなどの症状もなくなります。

編集部まとめ

手と新緑
へバーデン結節は、手指に負担がかかることで発症すると考えられている注意が必要な病気です。骨が大きく変形したり炎症が起きたりして、ひどい場合は痛みが伴います。

しかし、早急な治療ができれば、見た目の悪化や炎症を抑えられます。痛みも緩和できるため、辛い症状に悩むことは少なくなるでしょう。

また、発症後は日常生活における予防も大切です。食生活などに気をつけて、症状の悪化を防ぎましょう。

参考文献

「へバーデン結節」|公益社団法人日本整形外科学会

配信元: Medical DOC

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