
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、漫画『きらきらきみはともだち』を紹介する。『おじくんとめいちゃん』(芳文社刊)でも知られる作者のナキエイドーさんが、9月3日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、3.2万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、ナキエイドーさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
■オタクにやさしいギャルの双子たちのじゃれ合い

“オタクくん”こと開拓にハイテンションで挨拶をするクラスメイトのギャル・敷島祈。開拓がそっけない態度で返事をしているところに、祈の双子の兄・暉もやってくる。双子の明るい性格に圧倒される開拓だったが、その後3人は開拓の家で遊ぶことに。
開拓の部屋にあったボードゲームで遊び、楽しい時間を過ごす3人。しかし、翌日学校を休むと伝えてきた暉に対し、開拓が理由を聞いたところはぐらかされてしまう。“自分にも話せないようなことなのか”とムスっとしている開拓を前に、祈は過去の出来事を思い返し…。
このオタクくんと2人のギャルを描いた漫画を読んだ人たちからは、「こんな世界があればいいな」「好みの香りしかしない」「幸せそうでなによりだよ」「好き過ぎて悶える」など、多くのコメントが寄せられている。
■「全員に少しずつ『こうありたいな』という憧れの要素を入れました」作者・ナキエイドーさんに漫画創作へのこだわりをインタビュー

――本作を創作したきっかけや理由があればお教えください。
インターネットではお馴染みな概念のひとつ『オタクに優しいギャル』の、ギャルのほうが男女どっちもいたらいいなあと以前から思っていました。3pほどネームをきってお世話になっている編集担当さんに持ちかけてみるも全く響かず、半ばヤケでX(旧twitter)にポストしたところ、予想を遥かに上回るリアクションをいただけて驚きました。
――本作では、3人がそれぞれが大きな感情を寄せ合うようすが非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
自分から見て、ギャルの2人とオタクくん、全員に少しずつ『こうありたいな』という憧れの要素を入れました。双子の兄・暉には家族への思いの強さ、妹・祈には他人に気軽に話しかけて場を盛り上げる積極性、オタクくん・開拓には少し恥ずかしかったり気まずいような気持ちを素直に言葉にする勇気…など。正反対なようで少し似ているような、でも全然違うような3人の関係性を一緒に想像して楽しんでいただけたら嬉しいです。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
開拓のセリフ「俺がムカついてたことどうでもよくなっちゃうの」がお気に入りです。私には兄がおりまして、歳が10歳も離れているので小さい頃は特に大抵のケンカが私のせいだったんだと思うのですが、大人になった今振り返ると『兄って私のことめっちゃかわいいと思ってくれてたんだな』と愛しく感じます。実際自分の兄からこのセリフを聞くことは絶対にないと思うのですが(笑)、末っ子である私は兄のことを大切に思っているし、彼も同じくそうだろうと今なら確信できます。そしてそれは開拓と妹、暉と祈も同様だろうなと。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?
キャラを思いついたらあとはひたすら連想ゲームですね。たまたま聴いた曲や外出で見た景色のなかに彼らを思い浮かべて、いつも1人でおセンチになって泣いています。
――今後の展望や目標をお教えください。
いまこの3人で商業連載の企画をつくっているので、なんとかかたちにしていろんな人に読んでいただけたらなあと思います。『私の生きた時代、生きた世界にはこういうことがあって、こういう人たちがいた』という記録を娯楽として残せるのが漫画のいいところだと思っているので、とにかく自分も楽しみながら制作を続けていくのが目標です!
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
制作物を見てくださる皆様、温かいメッセージをくださる皆様、いつも応援していただき本当にありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。みんなで幸せになろうね。

