宮川大輔が「東京型銭湯大使」に就任、小池都知事から“宮造大輔”に改名提案され焦る一幕も

宮川大輔が「東京型銭湯大使」に就任、小池都知事から“宮造大輔”に改名提案され焦る一幕も

10月10日に東京・大盛湯で行われた「東京型銭湯大使」就任式より
10月10日に東京・大盛湯で行われた「東京型銭湯大使」就任式より

お笑いタレントの宮川大輔が、10月10日に東京・大盛湯で行われた「東京型銭湯大使」就任式に出席。東京都の取り組みとして行われた本式典には、小池百合子東京都知事、品川区の森澤恭子区長、一般社団法人「せんとうとまち」代表理事の栗生はるか氏も登壇し、都内の銭湯文化の魅力や保存の意義について語った。
■銭湯の文化的継承を目的とした「東京型銭湯大使」に宮川大輔が就任
10月10日に東京・大盛湯で行われた「東京型銭湯大使」就任式より


東京都は、「世界で一番の都市・東京」の実現を目指す「2050東京戦略 ~東京もっとよくなる~」を2025年3月に公表。その中において、銭湯などの都民に身近な歴史的・文化的価値を有する建築物の保存・活用に向けた取り組みを進めている。その一環として、宮造りなど特徴的な建築様式を持つ東京型銭湯について、認知度向上・理解促進を通じ、その景観や文化を次世代に継承する機運を高めていくPRを実施している。宮川大輔は「東京型銭湯大使」に就任広報活動を行っていく。

■小池百合子都知事が東京の銭湯の魅力を熱弁
10月10日に東京・大盛湯で行われた「東京型銭湯大使」就任式より


小池都知事は「東京型銭湯」の特徴についてこう説明した。

「関東大震災で辛い状況となったとき、『お風呂を優雅にし、復興に歩む都民を元気づけよう』ということでこの華やかな宮造りをしたことが始まりであり、東京らしい設えになっています。その佇まいは歴史を感じさせるノスタルジーに満ちた昭和の世界に誘われる造りとなっています」

また、「この魅力溢れる銭湯は、都民の憩いの場となっており、人と人との交流が生まれる場として親しまれています。現在、地域のコミュニティとして大切な役割を果たしてくれるお風呂屋さんの数が減っています。この銭湯の文化をサポートするべく、次世代に残すための支援やPRを行っています」と紹介。「本日、10月10日の銭湯の日に、宮川さんに名前を変えていただき『宮造大輔』さんとして、『東京型銭湯大使』に就任していただこうと思います」と笑いを交えて挨拶を締めくくった。

続いて、森澤品川区長は「品川区内には現在20軒の銭湯があり、その中には宮造りなど特徴ある『東京型銭湯』が多く現存しており、国内外から多くの人に訪れて頂いております。温泉やサウナはもちろん、本や雑貨、手づくりパンの販売など、創意工夫ある銭湯が品川にございますので、ぜひ区内を訪問していただければと思います」とPR。「『東京型銭湯』をより知っていただく取り組みを契機に、この景観と文化を次世代に継承していけるよう一緒に盛り上げていきましょう!」と呼びかけた。

ここで宮川が登壇し「東京型銭湯大使」就任式を実施。小池都知事からは宮川にオリジナル法被が、森澤区長からは銭湯桶カラー(イエロー)のオリジナル眼鏡が贈呈された。

宮川は「子どものころから銭湯が好きで、銭湯の時間が本当に幸せな時間でした。関西から東京に来て、まさか大使に選ばれるとは思っておらず、本当に嬉しいです。PR活動に尽力いたします!」と意気込みを明かした。

■宮川大輔が「宮造大輔」へ改名を提案されタジタジ
10月10日に東京・大盛湯で行われた「東京型銭湯大使」就任式より


トークセッションでは小池都知事のさらなる「宮造大輔」押しの場面も。「お風呂屋さんって、いろいろな人と出会って、ご近所の方との会話が生まれる場所。なんたって宮造りがかっこいいじゃないですか。ということでね、この際、芸名も変えていただいて……」とおすすめ。宮川は「ちょっと待ってください! 持ち帰らせてください!」と返して笑いを誘っていた。

宮川は「東京型銭湯」の魅力について「まずはドーンとした(宮造りの)外観ですよね。中に入ったら高い天井もあって、その奥には湯船がある。表では想像できない異空間を感じます。もちろん関西にもあるのですが、これほど立派な宮造りは見たことがないです」と語る。

また、宮川は関西から上京した際、東京の銭湯文化に驚いた思い出があるという。

「湯船の入り方が違うし、お湯の温度も違う。それに驚きましたね。東京は体を洗って清潔にしてから湯船につかりますが、関西はかけ湯をしてドボンなんです。関西人はブワーッと早く入りたいんでしょうね(笑)。そして、東京のほうが温度は熱め。チャキチャキの江戸っ子が、パッと温まってサッと出る……ということなんでしょうか。それがすごく印象的でしたね」(宮川大輔)

そんな東京型銭湯について栗生氏は「まずは非常に贅沢ですよね。長年大切に維持されてこられた銭湯に入ると、自分も大切にされているようにも感じます。銭湯は、人がつながる場であることはもちろん、地域の歴史や物語を蓄積している場所です。それを“空間”として体験できるのは、非常に価値があると思います」と語った。

そうした貴重な空間を“維持する”という側面から小池都知事も「銭湯を残すということは、文化を残すということ。宮造りを残すということは、歴史を感じさせる『まち』の表情を残すこと。一旦なくなってしまうと、あっという間に普通の町になってしまいます。そういった中で、“宮造大輔”さんの力も借りて、宮造りや銭湯の良さもPRしていきたいです」とコメント。最後に「今日から宮川さんは名前を宮造大輔さんに改めるそうです」とユニークに締めくくると、宮川は「いやいや!」とツッコミを入れ、場を和ませていた。



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