
漫才日本一を決める大会「M-1グランプリ2026」の開催会見が東京・六本木のYOSHIMOTO ROPPONGI THEATERにて行われ、「M-1グランプリ 2025」王者・たくろうと前回大会のファイナリスト8組、さらに今大会期待のコンビやラストイヤーとなるコンビなど5組の計14組が登壇。今大会に向けての意気込みなどを語り合った。その中から、たくろうの他4組の様子をリポートする。
■たくろう、ネタに会社名を入れまくりCMを掴む
2001年にスタートした「M-1グランプリ」は、プロ・アマ問わず結成15年以内の「最も面白い漫才師」を決める大会。4年の休止期間を挟みつつ過去21大会が行われ、これまで中川家、アンタッチャブル、サンドウィッチマン、ミルクボーイ、錦鯉ら歴戦のコンビが王者に輝いてきた。また、令和ロマンは2023年、2024年大会で史上初となる連覇を達成し、大会にその名を刻んだ。
2025年大会は、史上最多となる11521組がエントリー。各地で開催された予選を勝ち抜いた9組と、敗者復活戦から勝ち上がった1組がハイレベルな戦いを展開する中、ファーストラウンド2位のたくろうが最終決戦で逆転を果たし優勝。新時代の幕開けを印象付けた。
全国的な知名度という意味では、前回大会ファイナリストの中でも高くない方だったたくろう。M-1王者に輝いて以降仕事が急増し、大阪から東京へ活動の拠点を移すなど、まさしく“M-1ドリーム”を手にすることとなった。
赤木裕は「東京にも出てきて、(これまでのような活動スタイルでは)会えるはずのない人たちともいっぱい会えて…」と明かすも、司会の川島明から「例えばどんな方と?」という当然来ることが想定される質問にいきなり追い込まれてしまう。その後、正月特番の合間に起きた西川きよしとのエピソードを披露し、会場の笑いを誘っていた。
そんな2人だが、2025年大会で披露したネタがきっかけでさまざまなCMのオファーが舞い込んだそう。きむらバンドは「WEB CMも入れたら10本くらいやらせてもらってまして。ネタで出させていただいた企業はほとんどアクションをいただきまして」と、思わぬ形でCM出演に繋がったことを告白。
続けて赤木は「残っているのはあとWHO(世界保健機関)だけ」と言い、きむらも「WHOのコマーシャルが来れば、(ネタで出てきた組織は)コンプリートです」と、まさかの国際機関のCM出演をアピールした。

■ドンデコルテ・小橋の成金ぶりにライバルたちもウンザリ
続いて、たくろうと激闘を繰り広げた前回大会のファイナリストたちが一堂に集結。それぞれ「M-1グランプリ2026」に向けた意気込みを語った。
前回大会の準優勝を機に一躍ブレークしたドンデコルテ。「人生変わったと思いますけど」と川島から振られた小橋共作は「そうですね~、めちゃくちゃお金持ってますね~!」と包み隠さずアピール。また、最近小橋が私服を全身ヴェルサーチで固めていることが芸人界で話題となっているが、相方の渡辺銀次も「(足の甲を指しながら)ここにメデューサのカメオが付いてました」とタレ込んでいた。
渡辺は「我々みたいな、ここ(会見)に出たこともないような無名の人間が出てくるのかなと思うと、最悪ですね」と、未知なるスターの台頭に危機感をあらわに。また、7月開催の「ダブルインパクト2026」でも決勝に進出するなど精力的な活動を見せる一方で、ネタ作りに心配の声が飛ぶと、「本当に私も心配でして。未来の私にすべて丸投げしております」と、間に合っていないことを正直に吐露。
それでも、「M-1 2026、出ます!」と力強く宣言。続けて「KOC(キングオブコント)も出ますし。全部出ます。もう今年が最後だと思いまして、命の。今年だけは無理をしようと思いまして」と、渡辺があらゆる大会を獲りに行く覚悟を語る中、小橋は「今度は車とか時計とかにお金をかけていきたいと思いまして」と欲望を迸らせる。
そんな小橋について、エバース・佐々木隆史は「芸人内ではもう、結構嫌われてる」とバッサリ。ママタルト・檜原洋平も「小橋さんは『このジャケット、11万』とか言うんですけど、いつも定価で言ってるだけで、本当はアウトレット価格で買っているんです」と暴露し、小橋は「全身ヴェルサーチも木更津のアウトレットです」と白状していた。

■エバース・町田、“謎の言い切り芸”で「ガチでエグい」空気に
前回大会はファーストラウンドで1位となりながら、最終決戦で惜しくも逆転されたエバース。佐々木は「最終決戦で漫才をやらなきゃいけないんですけど、僕らだけ人形劇をやってしまいまして…」と、最終決戦でのネタ選びの失敗を自虐的に振り返る。
相方の町田和樹は「僕が(あのネタをやろうと)言っちゃったんで、信用をだいぶ失ってるんですけど、今年『何(のネタ)やりたい?』って佐々木に聞かれたときに、本当にいいネタを言うのか、あんまりなネタを言うのか、どっちか決まってないんです。これ、答え出てないと思います。これ言い切ります」と、一人で謎のくだりを始める。
そして「M-1(決勝の)2本目、本当にやりたいネタを言うのか、言わないのか。まだこれ、答え出てないと思うんですけど。この答え、僕が、言い切りましょ~う! 『本当にいい方を言う』」とひとしきり言い切ると、周囲の芸人たちからは「おお~…」と何とも言えないリアクションが。
すると、真空ジェシカ・川北茂澄は、町田の決めぜりふを元に「ガチでエグいかエグくないか」でもう一度やるよう促す。一連のくだりを繰り返しながら「ガチでエグい」と言い切った町田だったが、クスクス笑い程度の観客の反応に意気消沈し、本気の「ガチでエグい」が飛び出す。
町田のスタンドプレーに川島が「勝手に前出てきてずっと目つぶって喋ってましたけど」とツッコむ中、妙にこのくだりが気に入った様子の川北は「もう一個だけ、さすがに末締めかどうか…」と、2024年大会を代表する町田のフレーズを引き合いに再度トライを強要。案の定な空気となるも、川北はネタにダメ出しまでして“このくだり”を仕上げようとするのだった。

■真空ジェシカ・川北、“宇宙戦士”で自縄自縛状態に
5年連続のM-1ファイナリストで、自ら「(M-1が)唯一のレギュラー番組」と豪語する真空ジェシカ。川北は「6年連続(ファイナリスト)を目指してここまで頑張ってきたんで、リーチかかりました。(今年決勝に行けたら)夢が叶うんで」と、飄々と語るも、川島から話を振られたガクは「ウソウソウソ!」と即座にこの発言を否定。
すると川北は、突然「宇宙では本当~」と謎のキャラクターに扮して言い放つ。川北曰く、“宇宙戦士”という“もう一つの人格のようなもの”らしく、「会話の中で、宇宙ではどうなのかをたまに教えてくれる」存在なのだそう。その後も会話の中で度々宇宙戦士が顔をのぞかせていくが、直前の発言内容に対してただ逆のことを言っているだけというカラクリが一瞬で露呈しツッコまれていた。
今年もM-1への出場を明言した2人。「僕らは多分エントリーしたら決勝へ行かせてもらえることになってるんで、多分大丈夫」と自信満々の川北だが、「宇宙では一回戦敗退~」と再び宇宙戦士が現れる。その様子を見ていた川島は「自分で首を締めてますから(笑)」と呆れつつも、6年連続のファイナル進出へ向けてエールを送った。

■ヤーレンズ・楢原、やけにクオリティーの高い物まねを披露
今大会がM-1ラストイヤーとなるヤーレンズ。こちらも3年連続で決勝に進出しているが、出井隼之介は「M-1を頑張ったおかげで、オール阪神・巨人師匠の結成50周年のライブに呼んでいただきまして。そこで巨人師匠からもダメ出しを頂きました」と告白。
すると楢原真樹は「あんま君らあの~、ネタ詰め込まん方がエエね」と、オール巨人特有の早口な言い回しを物まねし、指摘された内容について説明。その言葉を受けて、出井は「今年はあまり詰め込まないように」と、仕上げすぎないよう意識してネタ作りに励んでいることを明かした。
また、「最近くじ運もあまり良くなくて。一昨年は阿部一二三さんが令和ロマンの後(のネタ順)を引かれて、昨年は阿部詩さんがトップバッターを引かれたので、ちょっと“柔道家NG”でお願いしたいです(笑)」と、M-1決勝のネタ順を決める「笑神籤(えみくじ)」にここ2年翻弄されている心情を吐露。
それに対し楢原は「でもラッキーだと思ったんですけどね。僕らが出れた大会は全部トップバッターが優勝してたから。『優勝できるんだ!』と思ったらできなかった」と、2年連続トップバッターから連覇した令和ロマンを引き合いに出しつつ自虐的に振り返った。
そんな中、川島から「阪神・巨人師匠は、地球では50周年ってことですね?」とフリが飛ぶと、すかさず川北は「宇宙では1年目~」と反応し、芸人たちからは「え~?」「まだなの?」「逆に見たいっすよ」などのコメントが飛んでいた。

なお、「M-1グランプリ2026」へのエントリーは8月31日(月)まで受付中。

