初めての出産を終え、産院で慣れない授乳に苦戦していたときのことです。生後2日の息子がなかなかじょうずにおっぱいを吸うことができず、育児用ミルクの足し方や抱き方のコツもわからなくて、私は焦っていました。
助産師さんから思いがけない言葉…
思い切ってナースコールをし、担当の助産師さんに「うまく吸わせられなくて、赤ちゃんが泣き止まないんです」と涙ながらに相談しました。すると、その助産師さんは赤ちゃんの様子をチラッと見ただけで、「お母さんの努力が足りないから吸えないのよ。もっと根気強く練習しなさい」と、冷たく突き放すような衝撃の言葉を放ったのです。
初めての育児で心身ともにボロボロだった私は、自分を全否定されたようなショックを受け、部屋でひとりで声を殺して泣き続けました。
その後、夜勤の別の助産師さんが巡回に来てくれたとき、私の様子に気づいて声をかけてくれました。私が事情を話すと、「なんてこと言うの……! うちのスタッフがごめんなさいね。初めてなんだから、最初からうまくいくわけないよ。気にしないで。一緒に少しずつ練習しようね」とやさしく寄り添ってくれ、張り詰めていた気持ちがスーッと楽になりました。
退院後、あの冷たい言葉は深く胸に刺さったままでしたが、やさしい助産師さんのおかげで前を向くことができ、息子も少しずつじょうずに飲めるようになりました。
あのとき、産後すぐで心も体も余裕がなかった私は、助産師さんのひと言を思っていた以上に重く受け止めてしまいました。今振り返ると、あのときの私は「ちゃんとできない自分が悪い」と思い込み、ひとりで抱え込みすぎていたのかもしれません。
自分にとってつらい言葉をかけられたとき、そのまま全部を受け止めなくてもよかったのだと思います。別のスタッフさんや家族など、安心して話せる人に気持ちを伝えることも、自分を守るために必要だったのだと感じています。
著者:佐藤 莉子/30代女性・パート
4歳の息子を育てるパート主婦。趣味はわが子の成長記録をアルバムにまとめること。
作画:さくら
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)

