季節を問わず鼻の不調が続くと、「単なる風邪なのか、それとも別の病気なのか?」と不安を感じる人も多いでしょう。長引く鼻づまりや鼻水、嗅覚の低下はなぜ起こるのでしょうか? そこで、一年中鼻の不調の適切な対処法について、「渋谷駅前耳鼻咽喉科」の森安仁先生に解説してもらいました。

監修医師:
森 安仁(渋谷駅前耳鼻咽喉科)
筑波大学医学群医学類卒業。その後、東京大学医学部附属病院や虎の門病院、近畿大学病院などで耳鼻咽喉科の経験を積む。2024年、渋谷駅にある「渋谷駅前耳鼻咽喉科」の院長に就任。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定・専門医、補聴器相談医。
編集部
どんな場合に耳鼻科を受診すべきですか?
森先生
1カ月以上鼻づまりや鼻水が続く場合や、匂いが分かりにくくなった場合は耳鼻科を受診することをおすすめします。ただし、市販の点鼻薬を使って鼻づまりを抑えている場合、2週間以上使用すると逆に悪化する可能性があるため、2週間たっても改善がみられない方は速やかに受診しましょう。ほかには、顔の痛みや頭痛がある場合も、副鼻腔炎の可能性があるため、早めに専門医に相談すると良いでしょう。
編集部
耳鼻科を受診した場合、どのような検査がおこなわれるのですか?
森先生
耳鼻科では、内視鏡を使って鼻の奥の状態を確認するほか、必要に応じてCTやMRIをおこなうこともあります。アレルギーが疑われる場合は、血液検査でアレルゲンを特定することも可能です。
編集部
通年性アレルギー性鼻炎だった場合、どのような治療法がありますか?
森先生
アレルゲンが特定され、除去できるものであれば、まずはそれを除去します。薬物療法であれば抗アレルギー薬の内服やステロイド点鼻薬、点眼薬を用います。ダニ・スギアレルギーであれば、舌下免疫療法も効果が高いとされていますが、3~5年と治療期間が長くなります。これらの薬物治療が効かない場合には、外科的治療が検討されます。
編集部
慢性副鼻腔炎だった場合、どのような治療法がありますか?
森先生
抗菌薬や去痰薬、点鼻ステロイド薬などの薬物療法や鼻洗浄が最初におこなわれ、これらをおこなっても改善しない場合には手術療法が検討されます。病状によって手術の種類は異なりますが、基本的には鼻の穴から内視鏡を用いて手術しますので、顔に傷ができることはありません。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
森先生
長引く鼻詰まりや鼻水症状で困っている人は、耳鼻科で診断を明確にすることで、内服・点鼻薬やレーザー手術などの治療で症状の改善が期待できます。鼻呼吸ができ、嗅覚が改善すると、日々の生活に彩りが生まれます。市販薬で症状が改善しないからと諦めてしまうのではなく、一度、専門医での治療を検討してみましょう。
※この記事はメディカルドックにて<鼻水が長引く人は「どれぐらい続く」と病院へ行くべきですか? 治療法も医師が解説>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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