『毎日の味噌汁』は“あの症状”の原因?塩分を下げる方法と3つの工夫【医師監修】

『毎日の味噌汁』は“あの症状”の原因?塩分を下げる方法と3つの工夫【医師監修】

味噌汁を日常的に楽しみながら、身体への好影響を引き出すためには、作り方や具材の選び方に少し工夫を加えることが役立ちます。減塩のための実践的なヒントや、カリウムをはじめとした栄養素を補える具材の選び方など、今日からでも始めやすいアプローチをご紹介します。焦らず、着実に取り入れてみてください。

中路 幸之助

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

味噌汁を健康的に取り入れるための適切な飲み方と工夫

このセクションでは、味噌汁を日常的に楽しみながら健康効果を引き出すための実践的な方法について解説します。飲みすぎのリスクを理解したうえで、どのように取り入れれば身体にとってよい選択になるかを具体的に示します。

減塩を意識した味噌汁の作り方

塩分を抑えながらも美味しい味噌汁を作るためには、だしの質を高めることが効果的です。昆布・かつお節・煮干しなどの天然素材からとったうまみ成分(グルタミン酸・イノシン酸など)は、塩分を少なくしても満足感を得やすくする効果があります。だしをしっかり取ることで、味噌の使用量を通常より20〜30%程度減らしても風味が損なわれにくくなります。

また、減塩味噌を選ぶことも有効な手段です。減塩味噌は通常の味噌と比べて塩分量が20〜40%程度少なく設定されているものが多く、日常的に使用することで塩分摂取量の低減につながります。市販の減塩味噌は種類も増えており、風味の違いが少ないものも選べるようになっています。

具材に海藻や豆類、根菜などを取り入れることで、食物繊維やカリウムも同時に摂取でき、塩分の影響を和らげる助けになります。

1日の適切な摂取量と飲むタイミング

味噌汁の1日の摂取量として、現在の研究や栄養指導の実践においては、1〜2杯程度が目安として示されることが多いです。これは、大豆の有効成分を摂取しつつ、塩分の過剰摂取を防ぐうえで現実的なラインとされています。

飲むタイミングについては、朝食時に温かい味噌汁を摂ることで、胃腸の働きを穏やかに起動させる効果が期待できます。朝の胃は空腹状態であるため、過剰に熱い温度では刺激になることがあります。60度以下程度のやや冷めた状態で飲むことが、胃粘膜への刺激軽減という観点からも望ましいでしょう。

夕食時に飲む場合は、その日の塩分摂取量全体を意識して、漬物や醤油などほかの調味料の使用を抑えるよう意識することが役立ちます。

具材の選び方でさらに健康効果を高める

味噌汁の健康効果は、具材の選び方によってさらに高めることが可能です。以下に、特に注目される具材の特徴をまとめます。

・わかめ・昆布(フコイダン・食物繊維を含み、腸内環境や免疫機能の補助が期待される)
・豆腐(大豆タンパク質・イソフラボンを含み、筋肉の維持や骨の健康をサポートする可能性がある)
・ほうれん草・小松菜(鉄分・カルシウム・カリウムが豊富で、血圧調節や貧血予防に関与する)
・なめこ・しめじなどのきのこ類(βグルカンを含み、免疫細胞の活性化を助ける可能性がある)
​​大根・かぼちゃ(食物繊維・ビタミン類が豊富で、腸内環境の改善に寄与する)

具材をローテーションして使うことで、特定の栄養素に偏ることなく、バランスよく多様な成分を摂取できます。季節ごとの旬の食材を取り入れることも、栄養面だけでなく食のバリエーションを豊かにするうえで有効です。毎日の味噌汁を、身体に必要な栄養素を届けるための「健康の入り口」として活用してみてください。

まとめ

味噌汁はがん予防との関連性が研究で示されつつあり、塩分については発酵食品ならではの特性を踏まえた正しい理解が求められます。飲みすぎによる塩分過多には注意が必要ですが、具だくさんにして汁の量や濃さを控えめにし、1日1杯程度を目安に減塩の工夫を取り入れれば、健康的な食生活の一部として活用できると考えます。味噌汁は「がん予防の特効食品」ではなく、減塩を意識した食生活の中で上手に取り入れたい食品と言えるでしょう。気になる症状や持病がある方は、消化器内科や腎臓内科などに相談しながら、自分に合った摂取方法を見つけることをおすすめします。

参考文献

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

食品安全委員会「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方」

国立がん研究センターがん情報サービス「がんの統計・予防」

農林水産省「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」

配信元: Medical DOC

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