ただの疲れと放置は危険?「回転性めまい」の再発を防ぐための“3つの日常習慣”

ただの疲れと放置は危険?「回転性めまい」の再発を防ぐための“3つの日常習慣”

回転性めまいは、転倒リスクや外出への不安など、日常生活に大きな支障をもたらす可能性があります。症状が繰り返されることで生活の質が低下してしまう方も少なくありません。めまいが起きたときの基本的な対処法から、医療機関での診断・治療の流れまで、生活に役立つ視点を整理します。

田頭 秀悟

監修医師:
田頭 秀悟(たがしゅうオンラインクリニック)

鳥取大学医学部卒業。「たがしゅうオンラインクリニック」院長 。脳神経内科(認知症、パーキンソン病、ALSなどの神経難病)領域を専門としている。また、問診によって東洋医学的な病態を推察し、患者の状態に合わせた漢方薬をオンライン診療で選択する治療法も得意としている。日本神経学会神経内科専門医、日本東洋医学会専門医。

椎骨脳底動脈循環不全の回転性めまい:日常生活への影響と対処の考え方

このセクションでは、回転性めまいが日常生活にどのような影響を与えるか、また医療機関でどのような診断・治療が行われるかについて解説します。症状と向き合うための具体的な視点を提供します。

回転性めまいが日常生活に与える影響

回転性めまいは、その激しさゆえに日常生活に大きな支障をきたすことがあります。突然めまいが起こると、転倒のリスクが高まり、とくに高齢の方は骨折などの二次的な事故につながる危険性があります。また、運転中や高所での作業中にめまいが発生した場合は、重大な事故を招く可能性もあります。

症状が繰り返されることで、「いつめまいが起きるかわからない」という不安感から、外出を控えるようになったり、行動範囲が狭まったりする方もいます。このような心理的な影響は、生活の質(QOL)を著しく低下させる要因となります。

めまいの発作が起きたときは、まず安全な場所に座るか横になり、頭を動かさないようにすることが基本です。目を閉じると症状が和らぐ場合もあります。嘔吐がある場合は、気道が塞がれないよう横向きの姿勢をとることが望ましいとされています。

日常生活での対策として、急に頭を動かさない、首を急激に後屈させる動作を避ける、長時間同じ姿勢を続けないといった工夫が効果的です。とくに椎骨脳底動脈循環不全は、頸部(けいぶ)の動きが血流に影響することがあるため、首への負担を減らす生活習慣を意識することが助けになります。

医療機関での診断と治療の流れ

医療機関を受診した場合、まず問診や神経学的検査が行われます。めまいの種類、持続時間、誘発される動作、随伴症状(ずいはんしょうじょう)などを詳しく確認することで、椎骨脳底動脈循環不全の可能性が評価されます。

画像検査としては、MRI(磁気共鳴画像)やMRA(磁気共鳴血管撮影)が用いられます。これらの検査によって、脳血管の狭窄(きょうさく)や閉塞(へいそく)、脳への血流低下を確認することができます。また、頸部の動脈硬化の状態を調べるために、頸動脈超音波検査(エコー検査)が実施される場合もあります。

治療においては、原因に応じたアプローチがとられます。動脈硬化が原因の場合は、抗血小板薬(こうけっしょうばんやく)による血栓の予防や、血圧・血糖・脂質のコントロールが行われます。頸椎(けいつい)の変形が血管を圧迫している場合は、理学療法(りがくりょうほう)や、場合によっては外科的な治療が検討されることもあります。

めまいの症状そのものに対しては、内耳や前庭系(ぜんていけい)の機能を調整する薬が処方されることがあります。症状の改善には継続的な治療が必要な場合も多く、自己判断で服薬を中断することなく、医師の指示に従うことが大切です。

まとめ

椎骨脳底動脈循環不全は、回転性めまいをはじめとするさまざまな症状を引き起こす可能性があります。前兆に気づき、早期に受診することが、重篤な状態の予防につながります。また、生活習慣病の管理や首への負担を減らす日常習慣の積み重ねが、リスクの低減に役立ちます。めまいや神経症状が気になった場合は、症状が一時的に回復したとしても、神経内科や脳神経内科などへの受診を検討してみてください。一人ひとりの状態に合わせた適切な診断と管理のもとで、生活の質を守ることが、椎骨脳底動脈循環不全と上手に向き合うための第一歩です。

参考文献

日本脳卒中学会「脳卒中治療ガイドライン2021(改訂2025)」

厚生労働省「第Ⅸ章 循環器系の疾患(I00-I99)」

日本神経治療学会「標準的神経治療:めまい」

日本めまい平衡医学会「ガイドライン一覧」

日本内科学会「高齢者のめまい・ふらつきの診断と治療ポイント」

配信元: Medical DOC

提供元

プロフィール画像

Medical DOC

Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。