“ろれつが回らない”のは「脳出血」が原因? 頭痛以外に現れる4つの症状と対策

“ろれつが回らない”のは「脳出血」が原因? 頭痛以外に現れる4つの症状と対策

脳出血では、頭痛だけでなく複数の神経症状が重なって現れることがあります。片麻痺やしびれ、ろれつ障害、けいれん、歩行障害など、出血した部位によってさまざまな症状が起こりうる点が特徴です。症状が短時間で複数現れた場合は、特に注意が必要です。どのような症状が脳出血のサインとなりうるのかを、具体的に確認していきましょう。

伊藤 たえ

監修医師:
伊藤 たえ(医師)

浜松医科大学医学部卒業。浜松医科大学医学部附属病院初期研修。東京都の総合病院脳神経外科、菅原脳神経外科クリニックなどを経て赤坂パークビル脳神経外科菅原クリニック東京脳ドックの院長に就任。日本脳神経外科学会専門医、日本脳卒中学会専門医、日本脳ドック学会認定医。

頭痛以外に同時に現れやすい症状

脳出血では、頭痛だけでなく複数の神経症状が同時に現れることがあります。症状の現れ方は出血した部位や範囲によって異なりますが、短時間で複数の異常が出現する場合は注意が必要です。

片麻痺やしびれ

身体の左右どちらか一方の手足に力が入りにくくなる「片麻痺」は、脳出血でよくみられる症状です。出血によって脳の運動機能に関わる部分が障害されることで起こります。

また、しびれだけが現れる場合もありますが、「片側だけ」に症状が出る点は重要な特徴です。こうした症状は脳梗塞でもみられるため、早急な受診が必要です。

ろれつ障害や会話の異常

言葉が出にくい、ろれつが回らない、相手の話を理解しづらいといった症状も、脳出血でみられることがあります。これは、言語機能や発話に関わる脳の領域が影響を受けるためです。

本人が異常に気づきにくいこともあるため、周囲が「話し方がおかしい」と感じた場合には注意が必要です。

けいれんや意識障害

出血量が多い場合や重要な部位に出血した場合には、けいれんや意識障害が起こることがあります。けいれんは手足の震えや全身の硬直として現れることがあります。

また、意識がぼんやりする、呼びかけへの反応が鈍い、突然意識を失うといった症状がみられる場合は、緊急対応が必要です。

歩行障害や転倒

小脳や脳幹に出血が起こると、バランスが取りにくくなり、突然まっすぐ歩けなくなることがあります。その結果、原因不明の転倒につながる場合もあります。

単なるふらつきと思っていても、他の神経症状を伴う場合は脳出血や脳梗塞の可能性があります。急な歩行異常がみられた場合は、速やかに受診を検討しましょう。

まとめ

脳出血の初期症状やサインは、日常的な身体の不調と似ていることも多く、見逃されてしまう場合があります。しかし、突然の激しい頭痛、片側の手足の麻痺やしびれ、ろれつ障害、意識の変化などは、脳出血や脳梗塞、くも膜下出血などの脳卒中でみられる重要なサインです。

特に、「いつもと違う」「急に症状が現れた」と感じた場合は注意が必要です。症状が一時的に改善した場合でも自己判断は避け、早めに医療機関へ相談しましょう。

また、脳出血は高血圧と深く関係しているため、日頃から血圧管理や生活習慣の見直しを行うことも大切です。万が一の異変に備え、危険な症状を正しく知っておくことが早期治療につながります。

参考文献

日本脳卒中学会「脳卒中とは」

日本脳卒中学会「脳卒中治療ガイドライン2021[改定2025]」

国立循環器病研究センター「脳卒中」

国立循環器病研究センター「高血圧」

配信元: Medical DOC

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