
母が他界するまで、2年ほどですが介護を経験しました。頭は最後までしっかりしていましたが、足腰が弱ってしまい自力で入浴や排泄ができなくなった末の介護でした。期間としては短いかと思いますが、それなりに大変でつらいと感じた経験をお話しします。
要介護認定がなかなか出ず…
母はもともと誰かのお世話になることが大嫌いな性格でした。若いころから働き者で、介護生活に入る直前まで家事を切り盛りし、年間の家族行事や家計のすべてが常に頭に入っているという人でした。ポジティブで気が強く、頭はしっかりした母でしたが、若いころに無理をしたために足腰だけはどんどん弱っていきました。
「せめて訪問入浴だけでも」と思い、兄弟で相談して要介護認定を受けることにしました。ところが、もともと誰かに頼ることが大嫌いな母は、ケアマネジャーさんが訪問してくれるたびに質問に対してウソの回答をします。そのため、一向に要介護認定が下りませんでした。
そんなある日、母が倒れて緊急入院をしました。夜中のトイレが心配だったために寝るときに介護おむつの装着をすすめていましたが、意地でも自分でトイレに行こうとして転倒したようです。冬の寒い時期で、数時間廊下で倒れていたために体が冷えて熱を出し、1週間ほどの入院になりました。そして、退院後ようやく素直になった母は、要介護認定を受けることができました。
復帰を目指して努力する母
母は無事に訪問入浴を受けるようになったのと同時に、介護の割合は少しずつ増えていきました。デイサービス(食事や入浴など日常生活上の支援や生活機能向上のための機能訓練などを受けられる施設)も利用し、家族の事情に合わせてショートステイ(短期間施設に入所し、日常生活全般の介護を受けることができるサービス)や長期入所(ロングステイ)介護も利用するように。
母はすっかり主婦業から遠ざかっていましたが、それでも常に復帰を考えていて歩行訓練をするなどポジティブでした。

