クローゼットに使わない物が増えていたり、気付くと予定外の買い物ばかりしていませんか?もしかすると、それは買い物依存症のサインかもしれません。買い物依存症になるとストレス発散のために必要のない物まで衝動的に買い続けてしまい、お金の管理ができなくなる可能性があります。本記事では買い物依存症の特徴的な症状について解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「買い物依存症」の初期行動はご存知ですか?原因についても解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
前田 佳宏(医師)
・精神科/心療内科医
・精神保健指定医
「泣きたくなったら壁を押せ」著者
大人と子どもの双方で、トラウマや愛着障害に心理療法的アプローチを用いる医師。これまでのべ3,000人以上の臨床に携わる。
島根大学医学部卒業。その後、東京大学医学部附属病院精神神経科に入局、東京警察病院や国立精神神経医療研究センター等を経て、児童精神科外来を3年間、トラウマ専門外来を2年間担当。著書『泣きたくなったら壁を押せ』(サンマーク出版、2026年)では、心理療法のプロセスを物語として描き、私たちの感情の奥にある“適応の物語”をたどった。その視点をともに探る場として、オンラインコミュニティ「しなここメイト」を主宰。cotree顧問医。産業医。日本小児精神神経学会所属。
買い物依存症のサインと症状

買い物依存症の初期サインを教えてください
初期の段階では、趣味がショッピングという程度で本人も依存を自覚しにくいですが、次第に以下のようなサインが現れます。
例えば、「イライラや不安を感じると買い物せずにはいられない」といった行動は要注意です。また、買い物した後に一時的な高揚感を得るものの、すぐに罪悪感や後悔に襲われることが増えてきたら依存症の始まりかもしれません。クレジットカードの明細を見て驚くほど使っていたり、同じような服や物が家に増え始めたりするのも典型的な兆候です。これらの行動は誰にでも一度はあるかもしれませんが、頻繁に繰り返すようなら買い物依存症の可能性が出てきます。
お金の管理ができないのは買い物依存症の症状ですか?
はい、金銭管理の困難さは買い物依存症の大きな特徴です。買い物への衝動が抑えられなくなると、手持ちのお金がなくても借金をしてまで買い物を続けてしまうことがあります。実際、買い物依存症の方は複数のクレジットカードを限度額いっぱいまで使ったり、消費者金融から借り入れてまで買い物を続けたりすることがあります。
自分の収入や貯金で支払いができない状態でも購入をやめられず、結果的に家賃や光熱費などの支払いがおろそかになる、ローンやカードの返済がままならなくなり自己破産に至るといったケースもみられます。このように、買い物依存症になると経済的なコントロールが失われているため、お金の管理ができない状態そのものが重要な症状といえます。
買い物依存症は家族にも影響しますか?
はい、買い物依存症は本人だけでなく家族にも大きな影響を及ぼします。まず経済的な負担として、家族の預貯金や生活費が浪費され、家計が圧迫される可能性があります。
配偶者や親が借金の肩代わりをしたり、金銭トラブルの後始末に追われることもあります。また、家族関係にも深刻な亀裂を生じさせます。買い物依存症の本人は問題を自覚しにくく、家族も「恥ずかしい」「怒らせたくない」と適切に注意できずに悩みを抱え込んでしまいます。
その結果、誰にも相談できないまま状況が悪化し、家族全体が精神的に追い詰められる場合もあります。家族としても対応が難しくなるため、早い段階で専門機関に相談することが重要です。
自分が買い物依存症かどうかを確かめる方法はありますか?
はい、いくつかセルフチェックの方法があります。インターネットや専門機関のホームページでは買い物依存症のチェックリストが公開されています。具体的には下記のようなチェック項目があります。
ストレスや不安を買い物で解消している
「見るだけ」のつもりでも結局何か買ってしまう
必要以上にクレジットカードを何枚も持っている
買って満足するものの後で後悔することが多い
買わずに過ごせる日がほとんどない
これらの項目に多数当てはまる場合、買い物依存症の傾向が強いと考えられます。セルフチェックはあくまで目安ですが、自分の行動パターンを客観的に見直すよい機会です。もしチェック結果で依存の疑いが高いようなら、早めに医師に相談するとよいでしょう。
編集部まとめ

買い物依存症は買う行為自体に心がとらわれ、やめたくてもやめられなくなる現代的な依存症です。ただの浪費癖や趣味の範囲に思えるかもしれませんが、放置すると借金や人間関係のトラブルなど深刻な問題に発展します。もし「自分は買い物をコントロールできていないかも」と感じたら、一人で悩まず専門家に相談してください。買い物そのものは本来楽しいものですから、依存症を克服し、必要なものを計画的に楽しめる健全な買い物習慣へと戻していきましょう。
参考文献
『買い物依存症』(厚生労働省)
- 「買い物依存症」になりやすい人の特徴はご存知ですか?医師が監修!
──────────── - 「カカオポリフェノールには何の効果」がある?過剰摂取すると現れる症状も解説!
──────────── - 非公開: 「アルコール性認知症」の7つの主な症状はご存じですか? 原因も医師が解説!
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