レスキューされる前のチャンくん
「意欲的でおやつや好きなおもちゃを使った、ご褒美ベースのトレーニングによく対応する」という点はあまり当てはまらず、おもちゃにはあまり興味がないとのこと。「よい家庭犬になり、子どもとも非常に仲良くなれるかも」とのことですが、子どもはちょっぴり苦手なのだとか。
その後も「愛嬌がある」「飼い主の気を引こうとする」などスピッツの性質について話し比較していましたが、「用心深い一面を持っているので、何か不審なことを発見すればほえて知らせることもあります」という項目については、何か思い当たる節があるようです。
ここで夫妻はレスキューされる前のチャンくんが暮らしていた、飼育崩壊の現場の様子を見せてくれました。現場はゴミだらけで荒れ放題。人と動物たちがどのように暮らしていたのか想像もできないほどの状態だったそうです。
そんな環境で暮らしていたチャンくんにとって、外の世界は見たことも聞いたことも、触れたこともないものばかりだったことでしょう。実際にチャンくんは警戒心が強く、すぐにほえてしまうそうです。夫妻はそんな荒れた環境で暮らしていたからこそ、チャンくんをいつも真っ白できれいな子にしてあげたいと思っているそうですよ。
続くスピッツの身体的特徴には、「陽気な性格ですばしっこい」「とがったマズルや警戒心の強い表情などはキツネによく似ている」と書かれていました。チャンくんのマズルは太くて短いため、スピッツらしさがちょっぴり薄く、キツネよりもタヌキっぽく見えるのかもしれません。
さらに「三角形の耳、小さくて丸い黒い鼻、黒く縁どられたアーモンド形の目」という説明の後、「全体的な印象としては威厳がありエレガント」と書かれていましたが……チャンくんはエレガントというより、コメディーな感じなのだとか。スピッツらしいところもスピッツらしくないところも、どちらもチャンくんの個性であり、魅力ですね。
先住犬のありがたさ
チャンくんをお迎えして半年ほど経過しましたが、夫妻はぺすくんがいなかったら、この半年はかなり大変だっただろうと振り返っています。実は夫妻はあまりしつけをしておらず、先住犬のぺすくんが必要なことを全部教えてくれたそうです。その結果、チャンくんは夫妻宅に来てから待てやおすわり、散歩など、さまざまなことができるようになったそうですよ。
夫妻は愛犬たちと向き合う際、「名前+ダメ」「名前+いい子」と名前とセットで指示を出すようにしているとのこと。また「ダメ」や「待て」だけでなく、何かができた時や守れた時は「いい子」とほめるようにしているそうです。
ぺすくんとチャッピーちゃんがいたおかげで、チャンくんは3頭の中で一番手がかかっていないワンコなのだとか。愛犬同士が交流し、必要なことを教えあってくれるという点は、多頭飼いならではの大きなメリットであり魅力ですね。

