小学4年生の娘を育てるユズハさんは、隣町のダンススクールへ娘を通わせることに。そこで、ダンスの先生が娘と同じだというママ・カキエさん、モモさん、ミカさんの3人と知り合います。
モモさんとミカさんは思いやりや常識もあるいい人ですが、カキエさんは明らかに見下した態度で接してきて、いい印象はありません。とうとう我慢の限界を迎え、非常識な言動について迷惑だと伝えたユズハさん。しかし、迷惑な言動は相変わらず続き、趣味で絵を描いているユズハさんに、自分にも描いてほしいと言い出します。あまりにも無茶な要求を繰り返すため、ユズハさんが依頼を断ると「今後一切話しかけないで」と、カキエさんは激怒。産休に入る先生へのプレゼントも、ユズハさんだけ何も知らないまま渡されていました。その事実を知ったユズハさんが、モモさんやミカさんにこれまでのことを打ち明けると、2人はビックリ。そこに、ちょうどカキエさんがやってきて……。
もう、我慢の限界…!
カキエさんが「ユズハちゃんは仕事の都合で来られなくなった」とウソをついたことで、ユズハさんは産休に入る先生へみんなと一緒にプレゼントを渡すことができませんでした。
しかし、カキエさんがどうしてそんなウソをついたのか、ミカさんとモモさんは理解できない様子です。そこで、ユズハさんは思い切って2人にこれまでカキエさんにされたことを打ち明けることに……。話を聞いた2人は、ニコニコしていて協力的に見えていたいつものカキエさんとの違いに驚きを隠せません。
すると、タイミングよくカキエさんがやってきました。
ミカさんが今日のことについてあらためて確認すると「あれ? 用事あるって言ってなかったっけ? 私の勘違いだったかも!」と、カキエさんは悪びれる様子もなく言いました……。












たとえプレゼントを一緒に渡せなくても、カードに名前が書いてあれば一緒に贈ったことになると言うカキエさん。それに対し、ミカさんはせっかく4人でプレゼントを選んだのだから、一緒に渡したかったと言いました。すると……。
「そうだったの? 私が一緒に贈りましょうって言ったとき、あんまり乗り気じゃない顔してたよ?」と、まるでユズハさんが嫌々参加しているとでも言いたそうなカキエさん。もちろん、ユズハさんはすぐに否定し、モモさんも憶測で物事を進めるのはよくないと言ってくれました。
そこで、ミカさんが「今までしたこと全部聞いたよ」と話し出すと、カキエさんの表情が一変。焦りながら「お世話になったことのある私たちに花を持たせるのが普通だよね?」と言い「だから、3人だけで渡せるように、私がうまいこと調整したんだよ~」と、自分のしたことを正当化してきたのです。
この発言に、黙って話を聞いていたユズハさんは我慢の限界を迎え……。
「参加するのが迷惑なら強引に参加させなければよかっただけ」「ウソをついてまで、カキエさんが自分を排除しようとしたのは納得がいかない」と、自分の気持ちをハッキリと伝え「私、おかしなこと言ってるかな?」と、カキエさんに聞き返したのでした。
◇ ◇ ◇
カキエさんの本心がすこしずつ見えてきましたね。プレゼントを渡す場からユズハさんをわざと排除したのは、カキエさんからすれば「気遣い」だったようですが、そんなカキエさんの言動に、モモさんやミカさんも不信感を抱き始めているようです。せっかく2人からいい印象を持ってもらっていたのに、カキエさんは自分の言動でその印象を台無しにしてしまって、もったいないですね。
カキエさんのように、自分の行動を正当化しすぎたり、一部の人にだけいい顔をしたりすることは、周囲の信頼を失う原因になりかねません。相手を思いやる気持ちや、相手の立場に立って考える姿勢が、人間関係を築いていくうえで大切なのではないでしょうか。
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著者:マンガ家・イラストレーター しろみ

