「夕方になると足がむくむ」「ふくらはぎがよくつる」「足の痛みが出る」など、日常生活で感じる足の不快感。これらの症状は、もしかすると「下肢静脈瘤」が原因かもしれません。そこで今回は、下肢静脈瘤を発症したときの対処法・治療法について「まつもとデイクリニック」の松本先生に解説していただきました。

監修医師:
松本 康久(まつもとデイクリニック)
高知医科大学(現・高知大学医学部)卒業。その後、高知大学医学部附属病院第二外科入局、愛媛・茨城・千葉・鹿児島の関連病院勤務。2006年、高知県高知市に「まつもとデイクリニック」を開院。日本外科学会、日本血管外科学会、日本静脈学会、 日本脈管学会、日本消化器内視鏡学会、日本内視鏡外科学会の各会員。
編集部
医療機関では、どのような検査をするのでしょうか?
松本先生
一般的には、まず下肢静脈エコー検査をおこないます。下肢静脈エコー検査によって、血液が逆流している部分の特定ができたり、血栓の詰まりを発見したり、血管の太さや深さがわかったりするので、治療の方針を立てるのに役立ちます。さらに詳しい検査が可能な医療機関では、APG(空気容積脈波検査)やPPG(光電脈波検査)をおこなって、より正確に診断していくことが可能です。
編集部
下肢静脈瘤と診断されたら、どのような治療をするのでしょうか?
松本先生
ごく軽症の場合、手術ではなく「弾性ストッキング」を装着して経過を見ます。弾性ストッキングは、足首は最も圧が強く、上に行くほど圧が弱くなるようになっているため、溜まった血液を上方に上げることができるのです。履いているときは効果がありますが、履くのにややコツがいることや、保険適用されない点には注意が必要です。中等度以上の下肢静脈瘤では、根本治療が必要になり「血管内レーザー治療」「高周波カテーテル治療」「血管内塞栓術」の3つが主流です。
編集部
下肢静脈瘤の治療法はいくつかあるのですね。
松本先生
血管内レーザー治療と高周波カテーテル治療は、熱を使って血管壁を縮小させ、血液の逆流を止める方法で、血管内塞栓術は下肢静脈瘤ができた血管内に医療用の瞬間接着剤を注入して、血管を閉塞する方法です。いずれの治療法も入院の必要はなく、日帰りでおこなうことができます。それぞれの治療法によって適応やメリット、デメリットがあるので、主治医とよく相談して、治療を選択するようにしましょう。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
松本先生
下肢静脈瘤は良性の疾患ではあるものの、重症化すると皮膚潰瘍など、皮膚にも影響が出ますし、見た目も変わってきてしまいます。また、悪化すると皮膚が硬くなって弾性がなくなり、こぶが小さくなることもあるため、「良くなった」と思って受診が遅れることもあります。そうならないためにも、早期に検査・診断し、治療する必要があります。チェックリストで症状を疑って、こぶが大きくなる前に専門の医療機関に相談いただけたらと思います。
※この記事はメディカルドックにて<「下肢静脈瘤」の3つの主な症状はご存じですか? なりやすい人の特徴・チェックリストも医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
- 『下肢静脈瘤』はどう治す? 日帰り手術や負担の少ない治療法【医師解説】
──────────── - 「下肢静脈瘤」の3つの症状はご存じですか? 放置リスク・タイプ別の治療法も医師が解説!
──────────── - 「下肢静脈瘤」の3つの主な症状はご存じですか? なりやすい人の特徴・チェックリストも医師が解説!
────────────

