「睡眠の質が下がる」分かってはいるけれど!
「寝る前のスマホは睡眠の質を下げる」――。そんなことは分かっているつもりなのに、毎晩ベッドに入ったときはついついスマホをいじってしまう人は少なくないでしょう部屋を暗くして後は目を閉じるだけなのに、ダラダラとスマホの画面をスクロールし続けて、気づけば未明の2時、3時! こんな習慣、今すぐやめたいのにやめられないのは、いったいなぜ…? あらためて理由を考えて、寝る前のスマホを手放すトライをしてみましょう。
話題のSNSや美容情報、ニュース、ショート動画……。できるだけたくさんの情報をチェックしたくて、つい延々とスマホをスクロールし続けていませんか。「もう1回クリック・スクロールしたら、ものすごく有益な情報に出合えかも」と探し続けているうちに、あっという間に過ぎていく時間。これはもう特定の情報を集めにいっているというより、自分の予想や期待を超える思いがけない“何か”にたどり着くまで終われない、そんな状態になっているのかもしれません。
いつまでたっても満足できず、寝るのが遅くなれば睡眠時間も減る一方。でも、睡眠不足になってまで集めた情報と消費したその時間、本当に大切だったか振り返ってみては?
毎日、毎分、毎秒……と、ものすごい勢いで発信され続けるネット情報。好きな芸能人が大事な情報を投稿しているかも、知り合いが何か更新しているかも、先日バズっていたあの件はその後どうなったんだろう、など、自分が知っておきたい情報の取りこぼしがないか不安に駆られている人も少なくないかもしれません。
友人グループのメンバーたちがどんなことをしているか、自分が置いてけぼりになっていないか、確認しないと安心して眠ることができない……。しかしそれは、寝る時間を削ってまでしなくてはならないことでしょうか。
あらゆる情報を拾おうと躍起になるのではなく、本当に今必要なこと、知りたいこと、大切なことを自分の中で把握することが大切かもしれません。
プライベートでも仕事でも「今日はうまくいかなかった」と感じる日もたまにはあるでしょう。そんな1日の終わりには、少しでも罪悪感をごまかすように自己啓発系の発信を見たり、意識が高い人の投稿をチェックしたりと、今の自分に足りないものをネット情報で補いたい気持ちになることもあるのではないでしょうか。
ただそれは結局、満たされない気持ちを紛らわしたい、ただのごまかしかも? 自分が実際に行動して成長できたわけではなく、ただ情報の表面をなぞっているに過ぎません。自分に足りないものをネット情報で補強しても、翌朝起きれば何も変わらず寝不足な自分がいるだけです。
それならたっぷりの睡眠で鋭気を養って、翌日からのパフォーマンスを上げた方が充実した1日になるかもしれません。
寝る前にスマホを見るのをやめられない皆さん。もちろんスマホの画面から得られる情報によってときに心が満たしされたり、不安を取り除いてくれたりすることあります。
しかし、やめたくてもやめられなくなっているのなら、それはもう“情報中毒”の恐れも。まずは夜にスマホを手の届かないところに置いて、ベッドに入ってみることから始めてみませんか。
(オダカシオリ)

