ユウナさんは、夫・イオリさんと2歳の娘・ツムギちゃんの3人家族。ユウナさん夫婦は、産後の夫婦生活について悩んでいます。夫婦の愛情に身体的な触れ合いを求めるイオリさんと、性的な行為に不快感を覚えているユウナさん。価値観の違いにより、産後9カ月以上が経っても心の溝は広がるばかりです。
そんななかイオリさんは、高校時代の同級生であり、イオリさんに想いを寄せているミヤさんと身体的な関係を持ってしまいます。それでもなお、ユウナさんへの愛情が揺らぐことはないイオリさん。しかしユウナさんは、次第にイオリさんのことを煩わしく感じるようになっていきます。
ユウナさんへの想いが満たされないイオリさんは、家庭内でもユウナさんへの不満をあらわにするようになり、「仕事だから」と言って深夜以外は会社やミヤさんの家で過ごすように。そんなイオリさんの変化に、ユウナさんは浮気を疑い始めます。
週末、ママ友であるA子さん、B子さんとランチに出かけたユウナさんは、2人目を妊娠中のB子さんから2人目の妊活を催促され、内心イライラした気持ちを募らせます。
なんとかその場をやり過ごしましたが、B子さんが先に店をあとにした瞬間、A子さんが豹変。
B子さんが第一子の出産後に夫との関係に悩んでいたことを、嘲るように話します。
A子さんから聞く当時のB子さんの状況に自身を重ね合わせ、「うちはきっと大丈夫」と自身に言い聞かせながらも、イオリさんが浮気をしていないか探ることを心に決めたユウナさん。
イオリさんの入浴中を狙い、スマホのなかを確認しようとしますが、パスワードが変更されており、ロックが解除できないのでした。
引き続き浮気の証拠を探すユウナさんですが……。
矛盾する気持ち
スマホから浮気の証拠を探すことは断念したユウナさん。
その後も財布やカバンなどを探りますが、浮気をしている形跡は見当たりません。
証拠探しを一旦諦めたユウナさんは、「もし本当に浮気をしていたら……」と自身に問いかけます。
イオリさんが性的な行為を求めてこなくなるのであれば、浮気していたとしても、むしろ都合がよいと感じるユウナさん。しかし一方で、イオリさんが自分勝手に欲求を満たそうとしているのではと憤りも感じ、ユウナさんは証拠探しを続けることを決意するのでした。
イオリさんへの諦めや苛立ちを感じながらも、浮気の証拠探しに走るユウナさんですが、証拠を見つけただけでは、夫婦関係は改善できません。
今のユウナさんは「自分だけ自由にしててムカつく」と感情のままに証拠を探っているので、浮気が判明した場合、その感情をイオリさんにぶつけて冷静な話し合いができない恐れもあります。
もちろんどんな理由であれ浮気は容認できるものではありません。しかし、夫婦関係を改善することを目標とするのであれば、相手を責めることばかりを考えるのではなく、浮気に至った原因も考え、自分自身の行動も振り返れるといいですね。
次の話を読む → 著者：マンガ家・イラストレーター くろねこ