アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。
先日、母・あーちゃんが上着をなくしたと施設に相談したらしく、仕事中の姉・なーにゃんのもとに施設から電話がかかってきました。話を聞いたなーにゃんが、あーちゃんに電話で確認すると「私、そんなこと言ったの? 記憶にないわ!」と、話は終了。しかし、そこでオフホワイトのジャケットをあーちゃんが「灰色のジャケット」と言っていて、先日も快晴の青空を「空が灰色みたいな変な色ねえ」と言っていたことを思い出しました。もしかして、嗅覚が鈍るように、視覚も鈍っていくの……? と、ワフウフさんは心配になってしまいます。あーちゃんは、そんな心配をよそに、相変わらず甘いものに夢中。お散歩中に見つけた、山盛りで売られているバナナにくぎ付けになり、買う気満々です。ワフウフさんがそんなに食べられないと説得すると「半分こしない!?」と言いだし、ひとりで10本以上食べようとしている食欲旺盛なあーちゃんに、ワフウフさんはあきれてしまいました。
変な汗が止まらないお出かけ
あーちゃんの視覚が鈍化しているのではないかと気になっていたワフウフさんは、進行した「糖尿病性網膜症」では、視界が灰色がかって見えるらしいことを知り、失明してしまったらどうしようと、なーにゃんに相談しました。急きょ、なーにゃんが病院に連れて行ってくれて、「糖尿病性網膜症」ではなく「加齢黄斑変性症」の萎縮型だとわかりました。ただ、これは加齢によるもので治療法は確立されていないとのこと。症状が進むと色がわからなくなり視力も低下していくらしく、ワフウフさんは、あーちゃんの体も終末期に入っているのかもしれないと思っていました。そんな中、あーちゃんの弟の訃報が届きました。しかし、あーちゃんは何度説明しても、弟が亡くなった事実を忘れてしまい、ひたすら驚いています……。こういうとき、どんな対応が正解なのかがわからず、ワフウフさん姉妹は困ってしまいました。

なーにゃんの家へお風呂に入りに行ったあーちゃん。「足が冷える」と言い、靴下にもこもこのブーツを履いて、完全装備で歩いて向かいます。

しかし、お風呂を終えて帰るときに「今日、この靴下履いてきたっけ?」と聞いてきました。なーにゃんが履いてきたと伝えると……。

なんと、そのまま足を入れたのは、なーにゃんのハイヒール……。

なーにゃんが慌てて指摘をすると……。

あーちゃんはブーツがしっくりきていない様子。いまだに、あーちゃんの中では「自分の靴=ハイヒール」というイメージを持っているようです。

今は、施設にヒールのない靴しか持ってきていないので、声をかけると素直に応じてくれるのですが、もし今も自宅にいたらハイヒールを履くのかもしれません……。怖すぎる!

あーちゃんは昔から、空気が読めずに無神経な言動が多い人でした。

そのため、認知症になってから場の空気を読めなくなったわけではないのですが……。

本人の目の前で、「あの人って……」と、話し出してしまったり指を差したりすることもあり、ヒヤヒヤしてしまいます。

先日は、疲れてしまって電車で座りたいと言いだしたのですが……。

空いている席といえば、泥酔しているおじさんの隣……。もちろん、皆が意識的に避けているから空いているのです。

しかし、とにかく座りたいあーちゃんは、なんとその席を指さして「あそこの席、空いているわよ!」と言いだし、なーにゃんに緊張が走ります。

結局、おじさんと目が合って、あーちゃんも触れてはいけない空気に気付いてくれたのですが、こんなふうに変な汗をかくことも増えてきています……。
なーにゃんの家へお風呂に入りに行ったあーちゃん。「足が冷える」と言って、施設からなーにゃんの家まで、靴下と、もこもこのあったかブーツを履いて、完全装備で歩いて行きました。しかし、お風呂に入って帰るときには、自分の足元を見て「今日、この靴下履いてきたっけ?」と聞き、なーにゃんから履いてきたと教えてもらうと、なぜか靴下のまま、なーにゃんのハイヒールに足を入れたのです……。自分のものと他人のものの区別がついていないことにも驚いたのですが、それ以上に驚いたのが、あーちゃんがいまだに「自分の靴=ハイヒール」だと思っていること。もし、まだ自宅で暮らしていたら、すり足でハイヒールを履いていたということ……!? 怖すぎます。
正直、あーちゃんは昔から空気が読めず、無神経な言動が多い人でした。だから、認知症になってから場の読めない言動をするようになったわけではないのですが、このところ、本当に困った言動が多いのです。特に困るのが、本人の目の前で「あの人って……」と、話し出してしまったり、指を差してしまったりすること。あーちゃんはヒソヒソとしゃべっているつもりでも、地声が大きいから、絶対に相手に聞こえていると思います……。
先日も、電車でどうしても座りたかったあーちゃんは、席を探して車両を移動していたのですが「ねえ、あそこの席空いているわよ!」と言ったのが、よりによって昼からお酒に溺れていたおじさんの隣……。結局、そのおじさんと目が合って、あーちゃんもやばいと気付いてくれたため、座ることはなかったものの、変な汗をかくようなことが多くて、あーちゃんを連れての外出もなかなか大変です……。
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認知症が進行すると、思いも寄らない言動に戸惑ったり、外出先で冷や汗をかいたりすることもありますよね。本人に悪気はないとわかっていても、対応に悩むのが介護者のつらいところです。笑って話せる出来事の裏には、ワフウフさん姉妹の苦労や苦悩がたくさんありますね。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者/ワフウフ
昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。
2023年4月、書籍「アルツフルデイズ 笑いと涙の認知症介護」発売。

