
炎上狙いで記事を投稿する記者。その投稿が元凶で、今度は自分が過剰なバッシングを浴びることになる。軽い気持ちで書き込まれるSNS界隈の誹謗中傷。それがもしも現実化してみたら?という奇妙な世界を描いた創作漫画、森本大百科(@mdaihyakka)さんの「炎上」は、「可視化すると怖い」「誹謗中傷する人に読んで欲しい」などの声とともに3万いいねがつく。昨今のネットリテラシーを問いかける話題作について、本作を描くきっかけなどを森本大百科さんに伺った。
■主人公を記者にした理由とは?



大阪よしもと所属のピン芸人、森本大百科さんが描いた本作「炎上」。ネット社会で当たり前のように行われている情報拡散を現実世界に置き換え、その異様さを描いた作品だ。本作は「世にも奇妙な物語×少年ジャンプ+ presents 『奇妙』漫画賞」への応募作として制作され、最終候補に選ばれた。
物語は、記事を投稿した記者が見知らぬおばさんから「今、あそこの女子高校生があなたを気持ち悪いって笑ってたわよ!?」と告げられる場面から始まる。おばさんの一言をきっかけに周囲の人々も騒ぎ始め、その話題は瞬く間に拡散。突然注目の的となった記者は困惑しながら帰宅するものの、人々の関心は収まらず、ついには住居まで特定されてしまう…。
本作を描いたきっかけについて、森本さんは「業界関係者が書いたネットニュースの記事で『人の悪口を聞いてしまって腹がたった』という内容のものを読みました」と明かす。その記事では悪口を言った人物の名前は伏せられていた一方、標的となった人物の名前は伏せられていなかったという。森本さんは「その記事のせいで『聞かなくていい悪口が、本人に届いてしまうやんけ』と、ずっと引っかかってました。それをアナログに置き換えると…と考えた結果、この漫画が生まれました」と振り返る。
また、主人公を記者にした理由については、「被害に遭う主人公を誰にしようかと考えたとき、普段ネット記事で人のことを悪く書いてる男がわかりやすくて、いいフリになるかなということで記者の投稿から始めました」と教えてくれた。
何気ない拡散行為の恐ろしさを改めて考えさせられる本作。この機会にぜひ一度読んでみてほしい。
取材協力:森本大百科(@mdaihyakka)
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