2歳の娘を育てながら専業主婦として暮らす凪(なぎさ)。仕事熱心な夫・圭太(けいた)は、家事や育児にも協力的で、2人は周囲から見れば理想的な夫婦でした。しかし、穏やかに見える夫婦の日常の裏で、圭太はある女性との出会いをきっかけに、凪の知らない秘密を抱えるようになっていきます。信じていた夫婦の日々が揺らぎ始めたとき、凪が最後に選んだ道とは――。
凪と圭太は、家事や育児、マイホームの話し合いを通して、少しずつすれ違いを感じるようになっていました。凪は圭太が自分の意見を言わないことにもどかしさを覚え、圭太も凪との関係にどこか息苦しさを感じ始めます。
そんななか圭太は、以前つきまとわれているところを助けた女性と仕事先で再会。女性は圭太に感謝を伝え、「お礼がしたい」と食事に誘います。戸惑いながらも、まっすぐに好意を向けられた圭太は悪い気はせず、凪との間に抱えていたモヤモヤの中で心が揺れ始めていました。
一度は断ろうとするものの、熱意に押され、2人は一緒に昼食をとることになって――!?
帰宅後の夫の機嫌が良いワケとは


















以前助けた女性・ゆうきから何度もお礼をしたいと頼まれ、圭太は一緒に昼食をとることに。
明るく人懐っこいゆうきとの会話は自然と弾み、圭太も久しぶりに肩の力を抜いて過ごします。さらに、ゆうきから「かわいい」と言われてつい「君のほうこそ」と返してしまった圭太は、思わず照れてしまうのでした。
その日、帰宅後の圭太は、昼食で食べられなかった愛妻弁当を口にします。凪はいつも通り家事や育児に追われていましたが、圭太はそんな凪に対して少しだけ罪悪感を抱いていました。
そして圭太は、これまで消極的だったマイホームの話を自ら切り出します。その心には、ゆうきとの時間の余韻が残っているようです。
一方、凪の心の中には、「今までお弁当食べなかった日には、連絡をくれたはずなのに」「乗り気じゃなかったマイホームの話も、急にどうしたんだろう」と小さな違和感が生じているのでした。
◇ ◇ ◇
感謝の言葉をまっすぐ伝えられたり、自分の存在を肯定してもらえたりすると、うれしい気持ちになるものです。圭太さんも、ゆうきさんとのやり取りに心地よさを感じていたのかもしれません。
しかし、その心地よさに流されて関係を深めてしまえば、大切な家族を傷つけることにもなりかねません。誰かに惹かれそうになったときこそ、「なぜ自分はその言葉がうれしかったのか」「本当は妻に何をわかってほしかったのか」と立ち止まって考えることが大切なのではないでしょうか。
そして、その気づきを別の相手との関係に向けるのではなく、夫婦で話し合うきっかけにできたら、すれ違いを修復する第一歩になるのかもしれません。
著者:マンガ家・イラストレーター おーちゃん

