
駅員として働いた経験を持つザバック(@theback_blog)さんは、SNSやブログで駅員の日常を描いた漫画を発信している。動物キャラクターたちを通して描かれる作品はコミカルながらもリアリティーがあり、多くの読者から支持を集めている。今回は、クレーマー対応に奮闘する駅員の日常を描いた3つのエピソードとともに、作者が語る現場の実情を紹介する。
■ルールを説明しただけなのに…



ある日、駅員のペン助のもとに女性客がやって来た。「改札を出ていないのに運賃は必要なのか」と尋ねられたため、電車に乗車した場合は改札を出なくても往復分の運賃が必要になると説明する。
すると女性客は驚いた様子を見せるが、それ以上に理不尽だったのは周囲の反応だった。そのやり取りを見ていた男性たちが「ルール通りにしか動けないのかよ」と駅員を非難し始めたのである。決まりを伝えただけなのに責められるペン助の姿に、やるせなさを感じるエピソードだ。
■切符をなくした客の逆ギレ
別の日には、切符をなくしたという客が窓口を訪れる。ペン助が再購入の必要性を説明すると、客は「俺はちゃんと買ったぞ」と声を荒らげる。
その後、客は自力で切符を発見。「あったぞ!!ほら見てみろよ」と得意げに見せつけたうえで、今度は駅員に謝罪を求めてきた。何も落ち度がないにもかかわらず頭を下げなければならない場面もあり、駅員の苦労がにじむ内容となっている。
■警察を呼ぶしかなかった瞬間
財布をなくしたという客の対応では、さらに緊迫した状況が描かれる。ペン助は駅構内を探し回るが財布は見つからない。「本当に探したのか!?なんで財布がない!!」と怒鳴られたうえ、交番への相談を勧めると胸ぐらをつかまれてしまう。
しかしペン助が「警察呼ばせてもらいますね?」と冷静に告げると、客は慌てて手を離した。日常業務のなかで身の危険を感じる場面もあることが伝わってくる。
■クレーマー対応で大事なことは?
こうした出来事について、ザバックさんは「こちらが殴られる前に警察を呼ばせてもらったことは何回もあります」と振り返る。
また、クレーマー対応で最も意識していることについては、「相手と同じ土俵に立たないこと」と語った。理不尽な要求や言葉に対しても感情的にならず、必要以上に反論しない。それは上司や同僚に迷惑を掛けないためでもあったという。
何気なく利用している駅の裏側では、今日も駅員たちがさまざまなトラブルと向き合っている。本作は、そんな現場の苦労や緊張感をあらためて考えさせてくれる作品である。
■取材協力:ザバック(@theback_blog)
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