息子が1歳のころのことです。私たちの下の部屋に、40代の夫婦と小学生の娘2人の4人家族が引っ越してきました。はじめのうちは、笑顔であいさつをしてくれるやさしい印象の家族だったのですが……。


突然始まった階下からの苦情
妊娠前から、2階建て全4戸のアパートに夫と住んでいました。やがて息子が生まれ、1歳になるころに下の部屋へ新しい家族が入居してきたのです。やさしそうな雰囲気の家族で、しばらくの間は平和に過ごしていました。
しかしある日、息子とリビングで過ごしているとインターホンが鳴りました。モニターを見ると下の部屋の奥さんで、「何かあったのかな?」と急いでドアを開けると、「子どもの足音がうるさいです」と言い残して去っていったのです。
驚きながらも申し訳なくなり、私たちはできる限りの対処をしました。分厚いジョイントマットを追加し、夜泣きもあったため下の家族が普段寝ている部屋を聞いて一番遠い部屋で寝るなど、工夫をしながら生活をしていたのです。
ところが、奥さんからの苦情は頻繁になり、息子が何か物音を立てるとすぐにインターホンが鳴って怒られるという日々が続きました。窮屈な生活を強いるのは息子にも申し訳なく、私はノイローゼのようになってしまったのです。
お向かいさんから明かされた衝撃の事実
もう退去するしかないと思い、引っ越しを決めたある日のことです。私の様子を見かねた、お向かいの部屋に住む50代夫婦の奥さんが、「もしかして下の部屋の家族から何か言われてる?」と声をかけてくれました。そこで事情を話すと、衝撃の事実が判明したのです。
なんと下の奥さんは、すべての部屋にクレームを入れていたのでした。しかもお向かいさんは、身に覚えのないことで苦情を言われているそうで……。
お向かいさんが「あの人はただのクレーマーだよ。自分だって子育てしているのに、よその子どもの生活音を聞き流せないなんて……。集合住宅に住まなければいいのに!」と私の分まで怒ってくれたことで、気持ちが少しラクになりました。
ただ、わが家から子どもの足音や物音がしていたのは事実なので、「下の部屋の家族が悪い」とは一概には言えません。そのため、引っ越しまではできる限り静かに過ごしました。
当時はノイローゼ気味で「引っ越すしかない」と思い詰めていましたが、今思えば、まずは管理会社に間に入ってもらうよう相談するべきだったと思います。
初めてのご近所トラブルに心身ともに疲弊しましたが、住まいの環境について改めて家族で深く話し合うきっかけになりました。わが家にとってベストな環境を模索し、一軒家へ引っ越すことを選んだ現在は、子どもとのびのび過ごしています。
著者:小田わかな/30代女性。2021年生まれと2023年生まれの息子2人、夫の4人暮らし。病院の受付で勤務。趣味は恋愛ドキュメンタリー鑑賞、ライブに行くこと。おおらかな性格で掃除が苦手。
作画:ぐら子
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)

