年々、台風の勢力が強くなっているように感じます。筆者自身、2019年(令和元年)9月に上陸し、千葉県を中心に大規模停電や断水、通信障害をもたらした房総半島台風(台風15号)で被災しました。風の音で眠れず、朝起きたら家の周りの木が倒れ、電柱が曲がっていて、電気も水も止まりました。
当時、心から「これがあってよかった」と思ったものがあります。今回の記事では、同じような状況になったときに役立つと思われる3つのアイテムをご紹介します。
1. 500mlのペットボトル飲料
被災したのは9月でしたが、真夏のような暑さでした。停電でエアコンも扇風機も使えず、じっとしていても汗ばむような状態。そんなとき、すぐに飲める500mlのペットボトル飲料が本当にありがたかったです。

2リットルの大容量ペットボトルも備蓄にはいいのですが、いざという時にコップを洗えなかったり、家族で共有するのも衛生面が気になったり…。1人1本ずつ持てる500mlが重宝しました。
暑さが長引く昨今、秋の台風だったとしても熱中症対策は欠かせません。最低でも人数×3日分は備えておくと安心です。

熱中症に備え、経口補水液も併せて常備しておくとよいかもしれません。
2. 汗ふきシート
自宅の近所では、停電と同時に断水も起きました。連日30度近くまで気温が上がる暑い日が続いていましたが、そんな状況でもお風呂に入れない日が続くのは精神的にも苦しかったです。
水を大切に使いたい状況では、顔を洗うことすらためらわれます。そんなとき、汗ふきシートがとても役立ちました。

首や腕、足などをサッと拭くだけでも気分がリフレッシュできます。「汗でべたつき、気持ち悪いまま過ごす」のは、体力的にも精神的にも想像以上にしんどいもの。できれば厚手でやさしい使い心地のものを、家族人数分用意しておくと安心です。
3. 小銭(現金)
今はキャッシュレスが主流の時代。ふだん現金を持ち歩かない方も少なくないのではないでしょうか?
ですが、被災時には、コンビニやスーパーも停電・通信障害のためキャッシュレス決済が使えないという状況が多くありました。電気もつかないなか、「現金のみ対応」で営業しているお店もありました。

特に千円札や100円玉、10円玉などの小銭は大活躍。レジで「お釣りが出せないのでぴったりの金額で」と言われることもありました。
日ごろから防災バッグや財布、車などに“非常時用の現金”を分けて入れておくことをおすすめします。
平時にこそ備えておく
災害はいつ、どこで起きるかわかりません。「あとで備えよう」と思っている間に、いつの間にか時間は過ぎてしまいます。「今すぐできる備え」から、ぜひ始めてみてください。
<執筆者プロフィル>
海老原葉月
ライター、整理収納アドバイザー1級
13歳、10歳、1歳の三兄弟を子育て中。東日本大震災、令和元年房総半島台風にて被災した経験から、防災に関する情報を発信。
