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「嫌だって言ってるでしょ」入浴を拒む高齢者…家族が強く言う前に試したい声かけ【医師解説】

「嫌だって言ってるでしょ」入浴を拒む高齢者…家族が強く言う前に試したい声かけ【医師解説】

介護をしていると、「どうしてこんなことが起こるの?」と戸惑う場面に出合うことも。昨日まで普通にできていたことが急にできなくなったり、思いも寄らない行動に驚かされたり――。そんな日常の中で、介護者が悩んだり、思わず苦笑いしてしまったりする瞬間は少なくありません。そんな介護の現場で実際に多く聞かれる「あるある」なお悩みを、4コママンガ形式で紹介します。

昨日入ったから…!?

「嫌だって言ってるでしょ」入浴を拒む高齢者…家族が強く言う前に試したい声かけ【医師解説】
「嫌だって言ってるでしょ」入浴を拒む高齢者…家族が強く言う前に試したい声かけ【医師解説】
「嫌だって言ってるでしょ」入浴を拒む高齢者…家族が強く言う前に試したい声かけ【医師解説】
「嫌だって言ってるでしょ」入浴を拒む高齢者…家族が強く言う前に試したい声かけ【医師解説】

夕方になると、家族がお風呂に入るよう声をかけます。「そろそろお風呂に入りましょうか」とやさしく促しても、本人はテレビを見たまま動こうとしません。

「昨日入ったよ。寒いから嫌だ」と言われ、家族は思わず戸惑います。実際には昨日は入っていないのですが、強く言ってしまうと余計に拒まれてしまいそうです。そこで気持ちを切り替え、「温泉気分で入りませんか?」と声をかけてみることに。すると、本人の表情がぱっと明るくなり、「温泉? それなら入ろうかな」とうれしそうに立ち上がりました。

お風呂を「やらなければいけないこと」ではなく、「楽しみなこと」として伝えるだけで、本人の気持ちが少し動くこともあるのだと感じた出来事でした。

【医師からのアドバイス】
認知症のある高齢者が入浴を嫌がる背景には、記憶の混乱だけでなく、「寒い」「面倒」「裸になるのが不安」「お風呂で怖い思いをしたことがある」など、本人なりの理由が隠れている場合があります。本人は本当に「昨日入った」と思っていることもあり、事実と違っていても、強く否定されると不安や反発につながりやすくなります。 「昨日は入っていないでしょ」「ちゃんと入ってください」と正面から説得しようとすると、入浴そのものが嫌な体験として残ってしまうこともあります。まずは本人の言葉を受け止め、「寒いのが嫌なんですね」「少し温かくしてから入りましょうか」など、気持ちに寄り添った声かけを意識しましょう。脱衣所や浴室をあらかじめ暖める、タオルや着替えを準備しておく、入浴剤を使って「温泉気分」と伝えるなど、入浴を“義務”ではなく“楽しみ”として感じられる工夫も有効です。 一方で、何日も入浴できない状態が続く、体臭や皮膚トラブルが目立つ、急に入浴を強く拒むようになった場合は、認知機能の変化だけでなく、痛みや体調不良、浴室での転倒への不安などが関係していることもあります。家族だけで抱え込まず、かかりつけ医やケアマネジャー、地域包括支援センターに相談し、デイサービスや訪問入浴などの利用も検討するとよいでしょう。

監修/菊池大和先生(医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長)
地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※一部、AI生成画像を使用しています。

著者/シニアカレンダー編集部
「人生100年時代」を、自分らしく元気に過ごしたいと願うシニア世代に有益な情報を提供していきます!

配信元: 介護カレンダー

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