乳がんの精密検査の受け方

乳がん検診で要精密検査の結果を受け取ったら、どのような行動に移ればよいのでしょうか。本章では、乳がんの精密検査の進み方と気を付けることについて解説します。
乳がんの精密検査の進み方
要精密検査の結果を受け取ったら、できるだけ早めに乳腺科・乳腺外科のある病院やクリニックで精密検査を受けることができます。
市区町村の検診の場合、精密検査の案内に医療機関の一覧や紹介状が同封されていることもあります。職場の検診などの場合は、産業医や検診機関からの指示に従い、自分で乳腺外科を探して受診することになります。不安なときは、かかりつけ医に相談すれば適切な専門医療機関を紹介してもらえます。
受診の際は、検診結果の書類があれば持参しましょう。検診での所見を踏まえて問診・視触診を行い、あらためて画像検査で詳細を確認します。
乳がんの精密検査で気を付けること
要精密検査となった場合に気を付けるポイントは以下のとおりです。
できるだけ早く受診する
1人で抱え込まない
検査当日は着脱しやすい服装で受診する
以上の点に気を付け、落ち着いて検査に臨んでください。不安かとは思いますが、異常があっても良性のケースも多い、早期の乳がんなら治療で治る可能性が高いことを念頭に、精密検査を受けるようにしましょう。
乳がん精密検査の結果が出るまでの期間

結果がわかるまでの期間は、受けた検査の種類によって異なります。
まず、画像検査については、その場で画像を確認できますので、多くの場合当日中に医師から所見の説明があります。次に細胞診の結果ですが、採取した細胞を検査機関で特殊な染色をして調べる必要があるため、おおむね1週間前後かかります。病院によっては数日で出ることもありますが、検体を外部の専門機関に出す場合は1週間ほど見ておいた方がよいでしょう。
針生検の結果は、細胞診よりもさらに時間がかかります。組織を薄切りにして詳しく調べるうえ、がんであった場合はホルモン受容体やHER2など治療方針に関わる検査も追加で行われます。そのためおおむね10日~2週間程度はかかります。外科的生検の場合も、摘出した組織の病理結果が出るまで通常1~2週間程度要します。

