マンションでも必要! 台風に「水のう」で対策

マンションでも必要! 台風に「水のう」で対策

まだまだ続く台風シーズン。台風や豪雨災害による家屋内への浸水対策として定番の備えといえば「土のう」です。

なかには「マンションやアパートでは必要ない備えだ」と思っている人もいるかもしれません。しかし、玄関前の廊下やベランダなど共用部の排水が間に合わないと、部屋まで浸水したり、トイレや洗濯機・浴室の排水口から汚水が逆流したりといった状況が発生することが考えられます。

浸水を防ぐために「土のう」を用意するのはハードルが高いですが、水を使って作る「水のう」なら、家にあるもので簡単に作ることが可能です。住居が集合住宅か戸建てかを問わず、いざという時に役立ちます。

今回は水のうを実際に作り、台風や豪雨の前にどのように対策していけばよいか実践します。

集合住宅でも浸水の危険アリ!

集合住宅に住んでいて、特に2階以上に住んでいる人は、豪雨災害による住居内への浸水を想定していないことが多いかもしれません。しかし、戸建て住宅か集合住宅かに関わらず、2階以上の住居内に浸水する可能性は十分にあります。

ここからは台風や豪雨の際に浸水する危険性の高い3つの場所と、それぞれの対策を紹介します。

浸水危険個所①:ベランダ

ベランダの排水能力以上に雨が降れば、掃き出し窓から浸水する危険があります。まずは、雨が降る前に排水口周りの掃除をすることが重要です。ゴミが詰まっていたり、植木鉢などで排水口がふさがれていたりしないか確認しましょう。

排水口の清掃だけでは不安がある際には、水のうや土のうで浸水対策をすることができます。しかし、窓の幅が広い場合や窓の数が多い場合は、水のうや土のうのみでの対策が難しいかもしれません。その場合は、後述するプランターなどを使用する方法も役立ちます。

ベランダの台風対策についてはこちらの記事でも詳しく紹介しています。
台風到来!事前にやるべきベランダの安全対策

浸水危険個所:②玄関

集合住宅でも、玄関が外廊下につながっている場合、排水が追い付かないほど雨が降ることで玄関から浸水するおそれがあります。

玄関ドアはベランダにつながる掃き出し窓よりも幅が狭く、水のう・土のうによる対策が可能です。

浸水危険個所:③トイレ・風呂・洗濯機排水

見落としがちなのが、下水とつながっているトイレ・風呂・洗濯機の排水口です。雨が多く降ると下水管が雨水で満たされ、生活排水が流れなくなって汚水が逆流してくる危険性があります。

逆流は1階はもちろん、2階以上でも起こることがあります。これは水のうでの対策が効果的です。

下水の逆流が起こる前には、排水口から「ゴボゴボ」と音がしたり、水が跳ねたりすることがあります。こうした現象は一時的に下水内の水量が増加することで空気が押し出されて起こります。

こうした前兆が起きる前に、余裕をもって対策できると安心ですね。もし前兆がみえる場合は急いで水のうを作り、対策しましょう。

配信元: 防災ニッポン