不妊に悩み、治療を受けたいカップルにとっての最初のステップが不妊検査を受けることです。しかし、会社勤めをしながらの不妊治療では、不妊治療に必要な検査もなかなか大変かもしれません。そもそも、なぜ検査が必要なのでしょうか? そして、検査内容も気になるところです。 「田中レディスクリニック渋谷」の田中先生に解説していただきました。

監修医師:
田中 つるぎ(田中レディスクリニック渋谷)
群馬大学医学部医学科卒業、東京大学大学院医学系研究科修了。関東労災病院、東京大学医学部附属病院、山梨大学医学部附属病院、国立国際医療研究センター病院、三井記念病院などで経験を積む。2024年より、東京都渋谷区に位置する「田中レディスクリニック渋谷」に勤務。日本産科婦人科学会産婦人科専門医、日本産科婦人科遺伝診療学会認定医。日本生殖医学会、日本女性医学学会、日本抗加齢医学会、日本人類遺伝学会の各会員。
編集部
不妊検査について教えてください。
田中先生
妊娠を希望するのになかなか妊娠しないカップルがその原因を調べ、治療につなげるための検査を指します。現在、子どもを希望するカップルの10~15%が不妊であり、健康な夫婦の10%以上が不妊に悩んでいることが判明しています。不妊検査は妊娠しにくい原因を調べ、適切な治療方針を立てるために有効です。
編集部
不妊検査をすることで、治療方針を立てることができるのですね。
田中先生
そうですね。妊活を始めたけれどなかなか妊娠に至らない場合、妊娠しにくい根本的な原因があることが多いとされています。不妊検査では、妊娠が成立するまでの排卵、受精、着床などの各プロセスに問題がないかを調べます。ただ、残念ながら不妊検査をしても全ての原因がわかるわけではありません。統計によると、検査を受けたカップルのうち10〜30%は原因不明であることがわかっています。しかし、不妊検査は現在の体の状態を把握し、隠れた原因を探りながら早期に不妊治療をおこなうために重要なものです。ぜひ、不妊で困っている人は検討してほしいと思います。
編集部
検査の対象は女性のみですか?
田中先生
いいえ、女性だけでなく男性も必ず一緒に受けましょう。2003年に日本受精着床学会がおこなった不妊治療患者へのアンケート調査によると、不妊原因の約30%は男性にあることが分かっています。また、男性両方ともに原因があるカップルは全体の約20%という報告もあります。つまり、不妊カップルの半数に、男性側の原因が関わっているのです。そのため、女性だけでなく、男性も必ず一緒に検査を受けてください。
※この記事はメディカルドックにて<不妊治療に必要な検査>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
- 不妊治療を「孤独な闘い」から「社会インフラ」へ―患・学・産で協働、共創会議が発足
──────────── - 「漢方薬に期待される不妊治療の効果」とは 西洋薬との併用で相乗効果が?
──────────── - 【医師解説】“知らずに後悔”しないための「性感染症」 性病の放置が不妊につながるって本当?
────────────

