お母さんから過剰に守られて育ち、学校でも勝手な言動を繰り返してきた坂田ゆめひろくん。困り果てた同級生の田代カイトくんたちは距離を置こうとしますが、ゆめくんのお母さんは「いじめだ!」と学校に猛抗議します。担任の古川先生は、クレームを恐れてゆめくんをかばうばかりで、カイトくんたちを一方的に悪者扱いに……。我慢の限界を迎えたカイトくんのお母さんは、ついに校長先生を交えた話し合いを求めるのでした。
校長先生を交えた話し合いでは、カイトくんたちがこれまでゆめくんの言動に困りながらも、トラブルを避けようと我慢してきたことが具体的に語られました。校長先生は双方の話を聞いた上で「このクラスにいじめはない」と判断し、子どもたちにゆめくんとの関わりを無理に続ける必要はないと伝えます。
その後、学校へ来なくなったゆめくんは、別の学校へ転校することに。お母さんが選んだのは、以前ゆめくんにやさしく接していた同級生・津村くんが通う学校でした。津村くんと同じクラスになるよう学校へ頼み、「これで安心」と喜ぶお母さん。ゆめくんも津村くんとの再会を楽しみにしながら、転校初日を迎えたのですが……。
仲良しだったはずなのに……


















転校初日、ゆめくんは仲良しだった津村くんと再会します。ゆめくんが「津村くん! 久しぶりだね!」と話しかけると、周囲は「前の学校でも仲良しだったの?」と声をかけます。しかし津村くんは、「別にそんなに仲良くなかったし、あまり覚えていない」とそっけなく返し、ほかの友だちと校庭へ行ってしまいます。
帰宅したゆめくんは、お母さんに「楽しくなかった。津村くんが仲良くないと言った」と泣いて訴えます。するとお母さんは、津村くんにも事情や気持ちがあるとは考えず、「ゆめくんは何も悪くない!」とゆめくんを抱きしめました。
さらに「ママが先生に連絡する」「津村くんを怒ってもらおうね」と約束。新しい学校でも、息子を守るために相手を責めようとするのでした。
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子どもが傷ついて帰ってくると、親としてはすぐに守ってあげたくなりますよね。でも、子どもの話だけを聞いて「相手が悪い」と決めつけてしまうと、子ども自身が振り返ったり、相手の気持ちを考えたりするチャンスをなくしてしまうこともあります。
友だちとの関係は、人それぞれ感じ方がちがいます。前に仲が良かったからといって、相手も同じように思っているとは限りません。
まずは「悲しかったね」と気持ちを受け止めてあげましょう。その上で、「相手はどんな気持ちだったのかな」「これからどう声をかけてみようか」と一緒に考えてみる。親が全部を解決するのではなく、子ども自身が人との付き合い方を少しずつ学んでいけるよう、そっと支えていけるといいですね。
著者:マンガ家・イラストレーター 神谷もち

