運動不足は太るから危険…だけじゃない?筋肉の減少が「2型糖尿病」を招く意外な罠

運動不足は太るから危険…だけじゃない?筋肉の減少が「2型糖尿病」を招く意外な罠

食事や運動など、生活習慣が原因となって発症することが多い「2型糖尿病」。じつは生活習慣だけではなく遺伝的な要素も発症に関わっており、それらの条件から「2型糖尿病になりやすい人」を推測することはある程度可能なのだそうです。どのような人が発症しやすいのか、2型糖尿病になりやすい人の特徴について、「八木医院」の八木先生に解説していただきました。

八木 孝

監修医師:
八木 孝(八木医院)

日本医科大学卒業。その後、日本医科大学 武蔵小杉病院内科専攻医、内分泌・糖尿病・動脈硬化内科病院講師を務める。2023年、東京都目黒区に位置する「八木医院」の副院長に就任。日本内科学会専門医・指導医、日本糖尿病学会専門医、日本内分泌学会専門医、日本病態栄養学会専門医。

編集部

2型糖尿病になりやすい人の特徴を教えてください。

八木先生

2型糖尿病になりやすい人には、以下の要素があると考えられています。

40歳以上の人

肥満体型の人

著しく運動不足の人

家族に2型糖尿病患者がいる人

編集部

なぜでしょうか?

八木先生

まず年齢から説明すると、40歳以上の人は糖尿病を発症するリスクが高まるとされています。なぜなら、加齢によってインスリンを分泌する能力が低下するからです。また、運動機能が低下したり、生活習慣の乱れにより肥満が起こりやすかったりするのもこの年代と考えられています。ただし、過度に肥満の人は若年層でも発症することがあるので注意が必要です。

編集部

「インスリンを分泌する能力が低下する」とはどういうことですか?

八木先生

そもそも糖尿病は、血糖値が慢性的に高い状態が続くことで発症します。人間は食事などで糖質を摂取すると、膵臓からインスリンが分泌されて、細胞内に糖を取り込みます。そのため、血糖値が速やかに正常値に戻るのですが、40歳以降になると加齢によってこのインスリンを分泌する能力が低下してきます。もともと日本人は欧米人などと比べて、インスリンを分泌する能力が低いことがわかっています。それに加え、加齢によってインスリンを分泌する能力が低下するため、血糖値が下がりにくくなるのです。

編集部

太りすぎの人も、糖尿病になりやすいのですね。

八木先生

はい。太りすぎの人は内臓脂肪が蓄積していますが、内臓脂肪が増えるとインスリンの効きが弱くなってしまうのです。このように、インスリンの効きが悪くなることを「インスリン抵抗性」と言います。インスリン抵抗性があると、ますます多くのインスリンが必要になるので、いずれ膵臓は疲弊してしまいます。そのため、インスリンが出にくくなり、糖尿病の発症を招いてしまうのです。

編集部

運動不足の人も要注意なのですね。

八木先生

運動量の不足は、肥満に拍車をかけます。また、筋肉量が減るとインスリンの働きが弱くなることが判明しているため、糖尿病を発症しやすくなるのです。

※この記事はメディカルドックにて<「2型糖尿病」になりやすい人の特徴はご存じですか? 初期症状や対処法も医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

配信元: Medical DOC

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