1.高所からの着地音は意外に響く
猫は生まれつきのハンターで、獲物に気配を悟られないように、足音を消して歩く習性があります。ところが、普段は静かな猫も、キャットタワーなどの高いところから飛び降りると、「ドタッ!」という意外に大きな着地音が響きます。
たとえば、マンションなどの集合住宅で、寝静まった時間帯にそんな音が聞こえてくると、階下に暮らす住人にとっては立派な「騒音」です。なかには、気になって眠れなくなる人もいるでしょう。
高所からの着地音対策としては、キャットタワーなど、愛猫が頻繁に出入りする足元に、防音マット(ラグ)を敷くことが効果的です。活動量が多く、広く飛んだり跳ねたりする愛猫には、カーペットそのものを防音仕様に替える方法もあります。
猫の上下運動は、大昔からの習性であり、無理にやめさせるわけにもいきません。飼い主さんが上記のような適切な対応、環境づくりに取り組めば、ご近所迷惑にもならず、愛猫もストレスを感じることなくのびのびと暮らせます。
2.夜の大運動会で勃発する物音トラブル
猫を初めて飼うみなさんは、夜中に時々、巻き起こる猫(たち)のドタバタ劇に驚いたことがあるかもしれません。俗にいう「夜の大運動会(シニア猫の場合は、体育祭)」です。
猫は薄明薄暮性の動物で、主に明け方と夕暮れ前に活発に行動します。夜間に突発的に始まる「夜の大運動会」もまた、その延長線上にあります。
たとえば、多頭飼いのおうちで、「夜の大運動会追いかけっこの部」が始まると、食卓上のポン酢を落としたり、花瓶を倒したり、空気清浄機をひっくり返したり、まるでギャング映画の抗争みたいに、猫たちはド派手に立ち回ります。
「夜の大運動会」の物音は、階下だけでなく、まわりに暮らす住民のみなさんにも迷惑です。「夜中なのに活発だな…その元気を少しは分けて欲しい」などと悠長なことも言っていられません。
「夜の大運動会」の行動背景には、もともとの習性のほかに、日中の運動不足が影響しているとも言われています。
愛猫たちの恒例行事を減らすコツは、睡眠前に、5~10分程度のおもちゃ遊びを習慣化することです。そういった時間が取れないなら、一人で遊べる知育玩具を活用するのも良いでしょう。
愛猫に落とされて大きな音が鳴るモノは、常日頃から、なるべく手の届かないところに保管・収納しておくのも、猫暮らしの大切なポイントです。

