
10月13日スタートの月10ドラマ「終幕のロンド-もう二度と、会えないあなたに-」(フジテレビ系)で、2年半ぶりに民放連続ドラマに主演する草彅剛。演じるのはシングルファーザーで遺品整理人の鳥飼樹役。カンテレ(関西テレビ)制作のドラマの主演は本作で10作目となる。
「改めて数字を聞くとすごいね。カンテレのドラマは、僕を育ててくれた場所。もうマイホームみたいなもんですよ。初めての主演ドラマ『いいひと。』(1997年)のことは、今でもロケとか行く先々で瞬時に思い出すしね。ドラマと共に、僕は生きてきたんだなと。いろんな脚本で、いろんなシーンで、いろんなセリフを言わせてもらって、僕ができている。マイホームであり学校でもある、僕とは非常にいい関係性だなと思います」
28年前の作品を、瞬時に思い出すとは‥!
「今回の1話の台本を開くと、最初に出てくるのが“全速力で走って行くスーツ姿の男”なんです。そこで『いいひと。』の北野優二はいつも走っていたなと思って。もちろん設定も役柄も全然違うんですよ。だけど今回もめっちゃ走った。全速力で走るシーンが長いわけ。多分、当時も現場にいた演出の三宅喜重監督は意識していたと思う。僕を走らせたいんだろうね。躍動感があるし。あと、今回の『生と死』みたいなテーマでいえば『僕の生きる道』(2003年)で僕が演じた中村英雄ががんにおかされたときのような、悲劇的な感じにもつながっているよね。そういえば、最初の主演作『いいひと。』のポスターに書かれたキャッチコピーが『一生に一度の主役です。』だったの。それが10回もやってるって! 僕も頑張ったけど、みんなで一緒に頑張ってきたからこそだね。あのときの気持ちを忘れずに、新しいものを新しい仲間と生み出していこうという気持ちでいます」
■「最初はつかみどころのない作品だと思った」
近年、「ブギウギ」(NHK総合)、「新幹線大爆破」(Netflix)、映画「碁盤斬り」(2024年)など話題作が続く草彅。今回は私たちと同じ目線で生きる、等身大の役柄を演じるが、本作のテーマをどのように感じているのか。
「最初はつかみどころのない作品だと思ったんです。『復讐シリーズ』なら復讐することに心を燃やせたけど、そういうものでもないし、浮遊感があるというか、ふわふわしていて。だけど、みんなに関わるテーマなので、実はすごく深い題材ですよね。遺品整理人という仕事があることもこのドラマで知ったんですけど、人の心に寄り添う大切な仕事。見てもらえたらきっと何か感じてもらえると思います」
自身にとって「生きる」とは?
「感謝することだよね。生きるってことは。そうしたらきっと人生はうまくいくよ。地球にある万物、すべてのものに。たとえば、この水のボトルだって、水もプラスチックもラベルも作っている人がいて、だから僕らはその水を飲んで生きている。僕の好きなデニムにしても、綿の素材ができるのは大地があって雨風があって光があって植物が育ったおかげ。綿を織ってインディゴに染めてこの色、この形になる。もちろん人もそう。どんな人にも感謝。もちろん好き嫌いはあるよ。人間だから。だけど好き嫌いなんていう薄っぺらいものはあとの話でさ。それ以前に僕は感謝をしてる。カンテレさんの作品にこうして出られたことも感謝。すべてのものに感謝することが生きることだと僕は思います」

