長女を実家近くの病院で出産したときのお話です。その病院は義実家から高速道路を使って1時間半ほどかかる場所にありました。夫が来ても寝泊まりできるようにと、少しお高めな個室を選び、これで親子水入らずで幸せな時間を過ごせるだろうと、楽しみにしていたのですが……。
産後、疲れて寝ていたら…
しかし出産後、疲れ切って眠っていた私が何やら騒がしい声で目を覚ますと、病室は10人ほどの人だかりができていました。「何!? 誰!?」と状況が理解できず困惑しながら目を動かすと、夫の姿が見えました。
そこで意識が段々とはっきりしてきて、その人だかりは義実家の親族だと気づきました。驚きと疲れで呆然としている中、夫を睨むと、彼は申し訳なさそうに手を合わせ「ごめん」とポーズをしていました。すると、鬼の形相の実母が彼を外へ連れ出していきました。
しばらくして夫が戻り、親族たちを外に連れ出したため、ようやく休めると思ったのも束の間、なんと1時間もしないうちに先ほどの親族たちに加え、さらに別の親族も増えて再び病室に押し寄せてきたのです。その状況を見かねた年配の看護師さんがツカツカと入室し、夫と義父母に厳しく注意してくださいました。しかし義父母は「うちの跡取りが生まれたのだから、親族が集まるのは当然!」の一点張り。結局、病院側の判断でより広い部屋に移ることとなりました。
その部屋はソファまで備えられており、親族が集まりやすい仕様になっていたためか、苦情こそ減りましたが、今度は個室代が3倍に膨れ上がることに。その費用は実家が負担してくれることとなり、私は申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。それでも義実家の親族は退院まで大勢で押し寄せ続け、そのストレスは計り知れませんでした。
後日、一部の親族に話を聞いてみると、「退院後や、里帰りが終わってから子どもの顔を見に行こう」という意見もあったそうです。しかし義父母が「今来ないと!」と半ば強制的に連れてきたのだということがわかりました。子どもをかわいいと思ってくれる気持ちはありがたかったのですが、義父母が舞い上がりすぎて自制ができない人たちなのだと痛感しました。
この経験を教訓に、その後は子どもたちのことについて、義父母には極力最低限の連絡だけで済ませるようにしました。親族付き合いの難しさを実感する出来事でしたが、家族の絆を守るために冷静な距離感を保つことの大切さを学んだ瞬間でもありました。
著者:加藤 美子/50代女性・主婦
義実家と敷地内同居。夫は跡取り長男。
作画:ゆる山まげよ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)

