「認知症の主な3つの原因」はご存知ですか?なりやすい人の性格も解説!【医師解説】

「認知症の主な3つの原因」はご存知ですか?なりやすい人の性格も解説!【医師解説】

認知症の主な原因

アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症は脳実質に特定のタンパクが蓄積してしまうことが要因であり、各タンパクが蓄積してしまう原因については遺伝的な関与が示唆させていますが、十分な解明ができていません。まだ十分にわかっていないことも多いのですが、これまでに報告されている原因について解説いたします。

遺伝的な要因

アルツハイマー型認知症ではアミロイドβの生成、凝集、または除去を変化させる遺伝子の変異やアポリポタンパク質Eにイプシロン4対立遺伝子を持っていることが発症に関与するといわれています。
レビー小体型認知症ではSNCA遺伝子やAPP遺伝子の変異が、前頭側頭型認知症ではMAPT遺伝子やGRN遺伝子などの変異が発症に関与するといわれています。

生活習慣病

高血圧や脂質異常症、2型糖尿病などの生活習慣病は動脈硬化のリスクとなるとともに、アルツハイマー型認知症や脳血管認知症の発症リスクを増加させます。
また、身体活動量が少ないことや肥満もアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症のリスクを増加させることが知られています。規則正しい生活、食事療法(塩分を控えることやバランスを考慮した食事を取ること)に加え、適度な運動も積極的に行うようにしましょう。

頭部外傷

交通事故などの強い頭部外傷で脳挫傷やくも膜下出血などを起こした場合に認知機能は低下します。また、転倒などによる軽度の頭部打撲を繰り返した場合でもアルツハイマー型認知症を発症しやすくなる、認知機能が低下しやすくなることが報告されています。
ラグビーやアメリカンフットボール、ボクシングなど頭部に衝撃が加わるスポーツを行っている場合には注意が必要です。

「認知症の原因」についてよくある質問

ここまで認知症の原因などを紹介しました。ここでは「認知症の原因」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

認知症になりやすい人の性格について教えてください。

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

知的な活動や社会的な関わりが少なく、活動意欲に乏しい性格の人は認知症を発症するリスクが高いです。また活動的性格であっても、ボクシングやラグビー、アメリカンフットボールなどの接触スポーツで日常的に頭に衝撃を受けている方は、将来認知症に発症するリスクが高まるため注意が必要です。

認知症の罹患率が高い血液型や原因を教えてください。

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

AB型の人で認知症の発症リスクが高いという報告はありますが、健康診断のデータベースを元に調べた研究では血液型ごとに認知症の発症率に違いがなかったという報告もあります。血液型が認知症にどの程度影響するかは、現時点ではまだわかっておりません。

配信元: Medical DOC

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