がんと診断されたとき、多くの人が治療の選択肢や生活への影響、そして今後の人生について考えることでしょう。治療を受けながら、自分らしい人生を送るためにはどのような準備をすればいいのでしょうか。この記事では、がん治療で考えるべきポイントなどについて、「キャンサーコンパスクリニック」の和田先生に解説していただきました。

監修医師:
和田 仁(キャンサーコンパスクリニック)
東北大学医学部卒業。その後、東北大学医学部放射線医学講座入局、いわき市立総合磐城共立病院(現・いわき市医療センター)、竹田綜合病院、山形市立病院済生館などで経験を積む。山形大学医学部准教授、宮城県立がんセンター放射線治療科診療部長、南東北がん陽子線治療センター副センター長などを歴任。2021年、宮城県仙台市に「キャンサーコンパスクリニック(旧・がんコーディネートくりにっく)」を開院。医学博士。日本放射線腫瘍学会専門医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医。
編集部
たしかに、仕事のことやお金のことなど、治療以外にも考えなければいけないことがたくさんありますよね。
和田先生
例えば、仕事は「続けるか、辞めるか」の二者択一ではなく、主治医をはじめとする様々な専門家と相談しながら、働き方を見直すことも重要です。「パートタイム的な働き方にする」「リモートワークを取り入れる」などができればそうした選択肢もあります。決して無理をしないことが大事ですが「仕事をしていた方が治療も頑張れる」という人も多くいらっしゃいます。
編集部
お金の不安については、どのように向き合えばいいですか?
和田先生
まずは、健康保険の高額療養費制度や民間の医療保険、自治体の助成制度などを確認しましょう。ファイナンシャルプランナーや医療ソーシャルワーカーなどに相談するのも有効です。仕事をしている人は、職場の福利厚生や傷病手当金の制度も調べてみましょう。また、社労士に相談してみるのもおすすめです。
編集部
生活の質を保ちながらがん治療を続けるには、どうしたらいいのでしょうか?
和田先生
「がん治療」と聞くと、がんを切除したり、抗がん剤や放射線でがんを縮小させたりする「がん」そのものに対する対処法だけがフォーカスされがちですが、それだけではありません。副作用に対するケアや、外見の変化に対するアピアランスケア(ウィッグやメイクなど)も積極的に活用していただけたらと思います。
編集部
がん治療に伴う不安は、どうしたらいいのでしょうか?
和田先生
がん患者にとって、身体だけでなく心や精神面のケアも重要です。趣味やリラックスできる時間を大切にしたり、がんサポートグループなどに参加したりするのも有効です。また、心理カウンセリングや心の支えとなる宗教的・哲学的なケアも選択肢の1つです。最近では、心の支えとなる「臨床宗教家」といった立場の人たちも活躍し始めています。
※この記事はメディカルドックにて<「がん」と診断されたときの対処法とは? 向き合い方・人生設計のポイントを医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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