脳トレ四択クイズ | Merkystyle
「柔らかい食事が好き」「歯みがきが面倒」は要注意? 将来認知症になりやすい人に共通する”あの習慣”

「柔らかい食事が好き」「歯みがきが面倒」は要注意? 将来認知症になりやすい人に共通する”あの習慣”

柔らかい食事そのものが問題なのではなく、それに付随しやすい生活習慣の積み重ねが認知症リスクに影響する可能性があります。
まず、食事時間が短すぎる習慣には注意が必要です。早食いは血糖値の急激な変動を招きやすく、糖尿病のリスクにもつながります。また、単品・偏った食事を繰り返すと、ビタミンB12や葉酸、オメガ3系脂肪酸(DHAやEPAなど)が不足しがちです。
口腔ケアを怠ることも避けたいところです。食後の歯磨きやデンタルフロスの活用、定期的な歯科でのクリーニングは、口腔内の健康を守る基本的な取り組みです。
さらに、運動不足や社会的孤立も認知機能の低下と関連することが指摘されています。食卓を誰かと共にすることは、脳への刺激という意味でも大切な行動といえます。
小さな習慣を少しずつ見直すことが、将来の認知機能の維持につながる可能性があります。気になることがある場合は、神経内科や老年内科、あるいは歯科への相談も選択肢のひとつとして考えてみてください。焦らず、できることから着実に取り組んでいきましょう。

田頭 秀悟

監修医師:
田頭 秀悟(たがしゅうオンラインクリニック)

鳥取大学医学部卒業。「たがしゅうオンラインクリニック」院長 。脳神経内科(認知症、パーキンソン病、ALSなどの神経難病)領域を専門としている。また、問診によって東洋医学的な病態を推察し、患者の状態に合わせた漢方薬をオンライン診療で選択する治療法も得意としている。日本神経学会神経内科専門医、日本東洋医学会専門医。

柔らかい食事ばかり:認知症リスクを高める要注意な習慣②

生活全般に目を向けると、柔らかい食事と組み合わさることで認知症リスクをより高める習慣があることがわかります。食事習慣とともに見直したい、日常生活の中の要注意ポイントを整理します。

口腔ケアを怠る習慣

柔らかい食事ばかりが続くと、「どうせ硬いものを食べていないから歯は汚れにくい」と感じてしまうことがあるかもしれません。しかし実際には、柔らかい食品は歯の表面や歯茎の間に入り込みやすく、丁寧に除去しなければ歯垢になりやすい性質があります。
口腔ケアを怠ると、歯周病が進行し、歯を失うリスクが高まります。歯の喪失は咀嚼機能をさらに低下させるため、食事がますます柔らかいものに偏るという悪循環が生まれます。前述のとおり、歯周病菌は認知症リスクとも関連が指摘されており、口腔ケアの習慣が認知症予防においても意味を持つことが理解できます。
具体的には、食後の歯磨きをしっかり行うこと、デンタルフロスや歯間ブラシで歯と歯の間を清潔に保つこと、そして定期的に歯科で専門的なクリーニング(プロフェッショナルクリーニング)を受けることが大切です。口腔内の健康を維持することは、全身の健康管理の一環として捉える必要があります。

運動不足・社会的孤立との複合リスク

柔らかい食事が習慣になる背景には、身体活動の低下が関係していることが少なくありません。外出の機会が減ると食事の多様性も失われやすく、運動不足が重なることで全身の機能低下が加速します。
身体活動(有酸素運動など)は、脳を健康に保つ物質の分泌を促すことが知られています。BDNFは神経細胞の生存と成長を支えるタンパク質であり、海馬の神経新生(新しい神経細胞が生まれること)にも関与します。運動不足はBDNFの分泌を減少させ、認知機能の低下リスクを高める可能性があります。
また、社会的孤立も認知症リスクに関与することが指摘されています。人とのコミュニケーションは脳を多方面から刺激しますが、食事を一人でとる機会が増えると、会話による脳への刺激が減少します。食卓を誰かと共にすることは、社会的なつながりと食事の楽しさを同時に確保できるという点で、脳の健康にとっても意味のある行動です。
柔らかい食事ばかりという食習慣の問題を、孤立・運動不足・口腔ケアの怠慢といった生活習慣全体の文脈で捉え直すことで、認知症リスクを多角的に見直すきっかけになります。小さな習慣の積み重ねを見直すことが、将来の認知機能の維持につながる可能性があります。気になる症状や不安がある場合は、神経内科や老年内科、あるいは歯科での相談を検討してみてください。

まとめ

柔らかい食事ばかりという習慣は、噛む力の低下や口腔機能の衰えを通じて、認知症リスクとも関わりを持つことが明らかになってきています。咀嚼は脳への刺激、栄養の多様性の確保、口腔環境の維持など、さまざまな経路で健康に貢献します。日常の食事に意識的に噛み応えのある食品を取り入れ、口腔ケアと適度な運動・社会的なつながりを合わせて維持することが、脳と身体の健康を長く保つうえで大切な一歩となるでしょう。

参考文献

日本歯科医師会「8020運動」とは?

公益社団法人 日本歯科医師会 「歯科診療所におけるオーラルフレイル対応マニュアル 2019年版」

厚生労働省 e-ヘルスネット「口腔機能の健康への影響」

日本臨床歯周病学会 「歯周病が全身に及ぼす影響」

配信元: Medical DOC

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