動悸の「原因」はコーヒー?“上室性期外収縮”の症状とやめるべき習慣

動悸の「原因」はコーヒー?“上室性期外収縮”の症状とやめるべき習慣

上室性期外収縮では、「胸がドキッとする」「脈が一瞬飛ぶ感覚」といった動悸が代表的な症状ですが、まったく自覚症状のない方も少なくありません。症状の有無にかかわらず、健康診断などで指摘を受けた場合の対処の考え方を理解しておくことが、焦らず適切に行動するための助けになります。

本多 洋介

監修医師:
本多 洋介(Myクリニック本多内科医院)

群馬大学医学部卒業。その後、伊勢崎市民病院、群馬県立心臓血管センター、済生会横浜市東部病院で循環器内科医として経験を積む。現在は「Myクリニック本多内科医院」院長。日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医。

上室性期外収縮の症状|無症状のケースと発見・対処のポイント

上室性期外収縮は、症状を自覚しない方も多い不整脈です。このセクションでは、無症状の場合の特徴と、健康診断などで発見されたときの対処について解説します。

上室性期外収縮が無症状である場合の特徴

上室性期外収縮は、自覚症状がまったくないまま経過するケースが少なくありません。心電図検査やホルター心電図を受けた際に、はじめて上室性期外収縮が確認されたという方も多くいます。無症状の場合は、日常生活を普通に送っていることがほとんどであり、特に緊急の治療が必要でないことも多くあります。

無症状になりやすいのは、期外収縮の頻度が低い場合や、1回の収縮の「ズレ」が小さい場合です。心臓の電気信号の乱れが軽微であれば、身体がその変化を感知しにくく、症状として認識されないことがあります。

また、期外収縮が起きる時間帯によっても自覚の有無が変わります。夜間の安静時に起きると気づきやすい一方、活動中や仕事中は意識が他に向いているため気づきにくいこともあります。

無症状であっても、定期的な健康診断や心電図検査を受けることは大切です。上室性期外収縮の頻度が高い場合や、心臓に何らかの基礎疾患がある場合は、無症状でも経過観察や治療が必要になることがあります。

健康診断で指摘されたときの対処と注意点

健康診断や人間ドックの心電図検査で「上室性期外収縮の疑い」と指摘された場合、不安を感じる方も多いでしょう。しかし、上室性期外収縮そのものは健康な方でも見られることがある不整脈であり、すべてが治療を要する状態ではありません。

健康診断で指摘を受けた場合には、まず循環器内科への受診を検討することが勧められます。ホルター心電図や心エコー検査などを通じて、期外収縮の頻度・性質・心臓の構造的な問題の有無が評価されます。これらの検査結果に基づいて、経過観察で良いのか、生活習慣の改善が必要なのか、薬物療法が必要なのかが判断されます。

特に注意が必要なのは、次のような場合です。

・動悸・息切れ・ふらつきなどの症状が出ている
・心臓に器質的な異常(弁膜症・心筋症・虚血性心疾患など)がある
・心房細動などほかの不整脈を合併している

これらに該当する場合は、放置せずに専門の医師による評価を受けることが重要です。

一方で、心臓に構造的な問題がなく、期外収縮の頻度も低く、症状もない場合は「経過観察」という対応になることが多くあります。その場合も、定期的な検査を欠かさず、生活習慣(睡眠・食事・カフェイン・アルコール・ストレス管理)に気を配ることが、上室性期外収縮との上手な付き合い方となります。

まとめ

上室性期外収縮は、コーヒーやアルコールなどの摂取習慣・睡眠不足・ストレスといった日常生活の要因と深く関わっています。症状が気になる方は、まずカフェインや生活習慣の見直しに取り組むことが大切です。無症状でも健康診断で指摘された場合は、放置せず循環器内科への受診を検討してください。自分の身体の状態を正しく把握し、必要に応じて専門の医師に相談することが、上室性期外収縮と向き合ううえでの第一歩となります。

参考文献

日本循環器学会「不整脈の診断とリスク評価に関するガイドライン」

国立循環器病研究センター「不整脈」

内閣府 食品安全委員会 「食品中のカフェイン」

配信元: Medical DOC

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