義両親の在宅介護の様子を嫁の目線で綴った ブログ『13番さんのあな―介護家庭の日常―(現・13番さんのつぼ)』。
ここに書いてきた13年間の記録をもとに今の気持ちを織り交ぜつつ、改めて当時のことを振り返ってみようと思います。

義父のぶち切れによって失敗に終わったサ高住利用計画でしたが
実をいうと最大の失敗理由は別のところにありました。
まずはその『サ高住』がどういった施設かよく分かっていなかったこと。
前にも書きましたが『サ高住』は、簡単に言ってしまえば見守りや生活相談などのサービスが受けられる高齢者向けの賃貸住宅のことを言います。
この『見守りや生活相談』というのがある意味問題で
パンフレットには

『介護度の高い方も安心』とか
『24時間スタッフが常駐』とか
『ご本人様のご希望に添った生活を』とか
ちょっと見「おっ、いいんじゃな~い」な言葉が並んでいるし、値段もお手ごろだし
言うことなしのハッピーライフが待っているように感じてしまいます
説明会でとしお氏が聞いてきた話も

こちらの気持ちをくすぐることばかり。
しかし、この時ブログ読者から『サ高住』についていただいたアドバイスを読んで
【一般的なサ高住は賄いつきの賃貸住宅のようなもので自立度が低い人はその他必要なサービスのほとんどを介護保険利用で補うか自費で補う必要が出てくる施設である】
ということがだんだん分かってきました。
当時、実際にその介護度が見合っているかは別として『要介護1』と
介護度はそれほど高くなかった義父ですが
既に排泄の自立は怪しく
トイレに行く度介助が必要となっていました。

けれど本人にその自覚がないものだから
勝手に動いては
転倒を繰り返す日常。
こんな義父が『サ高住』で暮らすにはヘルパーなど最大限サービスを利用したとしてもまず生活困難なのではないでしょうか。

サ高住の賃料+サ高住サービス費用+介護サービス自己負担
(当時義父は2割負担。要介護1なのでベッド貸与は自費で賄っていましたが
歩行器、杖など福祉用具レンタルも継続しなければなりません)
+食事代その他諸々...と、ど~んと出費が嵩んでくる上
サ高住のサービス費用には掃除洗濯などの基本的家事は含まれていないのでサ高住の別枠サービスを受けるか実費で賄う必要が出てきます。
そして何かあるたび呼び出される家族。

結局のところ、【お金】と【より重なる手間】
自立度が下がる一方の義父が『サ高住』では暮らせないことは明白だったわけです。
とはいえ限界間近の我が家の介護。
次の一手を考えなくては...と思っていたところ
そのわずか1カ月後、
思わぬ方向へ歯車が動き出すことになるのです。
山田あしゅら
60代主婦。3人の息子は巣立ち、孫が2人いるおばあちゃん。 義父・太郎を平成31年4月(享年90歳)、義母・はな子を令和2年11月(享年95歳)をそれぞれ見送り、現在は夫と二人暮らしをしている。13年間にわたり義父母の介護の奮闘を綴ったAmebaブログ 「13番さんのあなー介護家庭の日常(現・13番さんのつぼ)」をもとに 平成29年7月『毒舌嫁の在宅介護は今日も事件です!』を出版。
※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

