
“感情”が原因で疲弊した元トップアイドルと心理カウンセラーが、不思議な“感情の共有”現象を通して互いの心を癒やしていくファンタジー・ロマンス「恋する共感細胞」の第1話が、7月4日に配信開始。共感し過ぎるカウンセラーのチャ・ウンファンを演じるのは、ボーイズグループ・INFINITEの“エル”としても活動する俳優キム・ミョンス。K-POP界でもトップクラスのイケメンとして知られる彼のキャリアを振り返ってみる。
■韓国のネットを沸かせた完璧ビジュアル
2010年に、INFINITE・エルとしてデビューしたミョンス。グループはキャッチーな楽曲と“シンクロ率99.9%”とも言われる一糸乱れぬダンスパフォーマンスでグローバルな人気を獲得。2011年に日本デビュー後、2012年には日本5大都市でアリーナツアーを開催するなど、活動初期から熱狂的な人気を集めてきた。
エルは、そんなINFINITEのボーカル兼“ビジュアル担当”。2014年からはグループ内ユニット・INFINITE Fでメインボーカルを務め、2021年にはソロアーティストとしてもデビュー。温かみのある癒やしボイスを披露している。
歌唱力とともに度々注目を集めるのがビジュアルだ。端正で品のあるビジュアルはK-POP界トップクラスとされ、韓国ではグループのファン以外からも、そのイケメンぶりが注目されるほど。覆面をかぶったスターが声だけで実力を競う2016年の音楽バラエティ「覆面歌王」に出演した際には、最後に覆面を外して正体を明かした彼のビジュアルの良さにネットが沸いた。
ミョンス自身も、後に「(ネットには)『こんなに歌がうまいんだ』というありがたいコメントもたくさんありましたが、顔に関する話が多かったという記憶があります(笑)」と苦笑いで振り返っている。
■日本のドラマに出演した過去も
そんな彼は、デビュー直後から俳優としてもキャリアを重ねてきた。初めての本格的なドラマ出演は日本のドラマだった。黒木メイサと多部未華子W主演の金曜ナイトドラマ「ジウ 警視庁特殊犯罪捜査係」(2011年、テレビ朝日系)でタイトルロールのジウ役で出演。
出演発表時、「歌を歌うこととお芝居は、最初は別物かと思ったのですが『感情を伝える』『人に感動を与える』というところでは同じなので、精いっぱいやりたいと思います」と意気込みを語り、早くから演技への興味をのぞかせている。
その後、韓国で本格的に俳優として活動を開始。世間から不良のレッテルを貼られながらも音楽で対抗する高校生たちの青春を描いた「美男<イケメン>バンド ~キミに届けるピュアビート~」(2012年)には、初めてメインキャストで出演。バンドのギター&おしゃれ担当“氷のプリンス”ことイ・ヒョンスを演じた。
■天使役&猫役にもハマるビジュアル
その後も精力的に俳優業を続け、初主演ドラマ「君を守りたい~ONE MORE TIME~」(2016年)では、突如メジャーデビューのチャンスをつかむ無名のバンドマン役で熱い演技を披露。仮面で顔を隠して育った若き世子(王位継承者)が王座と国を取り戻すために闘う歴史大作「仮面の王イ・ソン」(2017年)では、時代劇に初挑戦。ユ・スンホ演じる世子イ・ソンと同じ名を持ち、世子の影武者となる若者イソンを熱演し「2017 MBC演技大賞」で“最高の闘魂演技賞”を受賞した。
いい意味で“浮世離れしたルックス”を生かし、「ただひとつの愛」(2019年)で人間界に降り立った天使役、「おかえり~ただいまのキスは屋根の上で!?~」(2020年)で人間に変身できる白猫役…と、ファンタジックなキャラクターもモノにしてきた。
兵役前最後の作品は、主演時代劇「暗行御史<アメンオサ>~朝鮮秘密捜査団~」(2020-2021年)。普段は賭け事に夢中のダメ役人だが、ここぞというときには頼りになるギャップ満載のキャラクターを好演し、本格的な殺陣アクションも披露した。そして除隊後の復帰作に選んだのは、高卒会計士の復讐(ふくしゅう)を描いたヒューマンオフィスドラマ「ナンバーズ-ビルの森の監視者たち-」(2023年)。スタイリッシュなスーツ姿もよく似合い、さらなるファンを獲得した。
■最新作では「今までで一番リーディングをたくさんしました」
ディズニープラス スターで配信が始まった最新作「恋する共感細胞」で演じるのは、他人の感情を背負い込み過ぎてしまう心理カウンセラー、チャ・ウンファン。そして、ウンファンのロマンスの相手となる元アイドル、ユ・ジアンを「女神降臨」(2020年)のカン・ミナが演じる。
国民的アイドル出身の女優ユ・ジアン(カン・ミナ)は、過去のトラウマから心を閉ざしていた。だが演技力不足を指摘されてしまい、心理カウンセラー・ウンファンの門をたたく。ウンファンのカウンセリングを受けた俳優たちは、共感力が高まり演技力も向上しているという。こうして出会った2人にある日、感情を共有する“トランスファー”という現象が起こり…というストーリーが展開する。
ミョンス演じるウンファンは、共感度100%のキャラクター。性格診断テスト“MBTI”に照らすと、共感力が高いとされる“F型”の要素が強いキャラクターだが、ミョンス自身は感情よりも思考で物事を判断する“T型”の要素が強いタイプ。
同作の会見では「僕はTが90%以上なんですが、演じるのは相手に共感する“F”が強いキャラクターなので、台本を読んだとき、初めはキャラクターに共感できませんでした。それで、台本リーディングをたくさんしました。今までの作品で一番リーディングをした作品だったと思います」と振り返った。
ミョンスが今まで以上に役を深く追求し、自らを重ね合わせて作り上げたという今作。彼にとって新たな代表作になりそうな期待作だ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部

