二郎さんとツキミさんは、結婚して2年が経つ夫婦。互いに毒親のもとで育ち、子どもを愛せる自信がないふたりは「DINKs=子どもを持たないことを選択した夫婦」として、「子どもは絶対につくらない」と誓っていました。しかし、二郎さんは母親からの孫催促や同僚の出産報告にプレッシャーを感じ、精神的に追い込まれていました。
一方、ツキミさんは幼少期から母に容姿を笑われ続け、整形をした過去が。二郎さんは整形を受け入れてくれましたが、ツキミさんは自分に似た顔の子が生まれることが怖くて、子どもがほしいと思えないのです。
ある日、1児の母のA子と3児の母のB美と会ったツキミさん。友人たちは「子どもつくらないの?」「子なしは暇でうらやましい」など無神経な言葉を繰り返します。
そんな言動に我慢できず、自分たちがDINKsであることを打ち明けたツキミさん。するとA子は「結婚したら子どもをつくるのが普通でしょ。貧乏でも不妊でも病気でもないのに、子どもをつくらないなんて幼稚すぎるんじゃない?」と大笑いし、バカにされてしまいます。
価値観の違いに深まる溝











神妙な面持ちでツキミさんに向き合うB美。不妊に苦しんでいる先輩をもつB美は、「DINKsって産めない人たちに失礼」「産めるのに産まないなんて許せない」「今のアンタは幼稚でワガママ」と強い言葉で責めます。
なんでそこまで言われなきゃいけないの……
ふたりは私に「子どもを産め」って押し付けるんだ
少しも理解しようとしてくれない友人たちに絶望したツキミさんは、お金を置いて立ち去ったのでした。
子どもを望む人、望まない人、望んでも叶わない人……それぞれに事情があり、優劣をつけるものではありません。たとえ親しい友人であっても、人生の選択を一方的に否定したり、自分の価値観を押し付けたりする言葉は、相手を深く傷つけてしまうことになります。
大切なのは、自分と違う考えをすぐに否定するのではなく、「そういう選択もあるのだ」と受け止める姿勢なのかもしれませんね。
著者:マンガ家・イラストレーター 尾持トモ

