心筋梗塞や心不全などの心臓の病気を経験すると、「もう無理はできない」「動くのが怖い」と感じる人も多いのではないでしょうか。そんな中、注目されているのが「心臓リハビリテーション」です。無理なく安心して心臓リハビリテーションを続ける方法について、「高木クリニック」の高木先生に解説していただきました。

監修医師:
高木 泰(高木クリニック)
聖マリアンナ医科大学医学部卒業。その後、聖マリアンナ医科大学病院や関連医療機関にて内科・循環器内科を中心に研鑽を積み、地域医療にも従事。2019年、茨城県水戸市に「高木内科整形外科医院(現・高木クリニック)」を開院、院長・理事長となる。医学博士、薬剤師。日本循環器学会認定循環器専門医、日本内科学会認定内科医。
編集部
心臓リハビリテーションについて、ほかにも知っておいた方がいいことはありますか?
高木先生
心臓リハビリテーションは運動だけではなく、食事や生活習慣の見直し、服薬管理、心理的サポートも含めた包括的な取り組みです。特に高齢者の場合は、複数の疾患を抱えていることも多いため、「心臓リハビリテーションに通っているから安心」と思わず、自宅での生活も含めた日常生活全体を見直すことが回復や再発予防につながります。
編集部
自宅での生活で取り入れた方がいいことはありますか?
高木先生
手帳やノートに自宅での生活状況を記録しておくのがおすすめです。例えば、「1日に何歩歩いたか」「運動中の息切れはどうだったか」などをメモしておくと、体調管理に役立ちます。また、心臓リハビリテーションに通えば、自宅で取り組む運動プログラムについても、専門知識のある理学療法士などから具体的な指導が受けられるので、より安全に継続しやすくなります。
編集部
家族や周囲の人がサポートするうえで、心がけておくべきことはありますか?
高木先生
ご本人が前向きに取り組めるよう、無理に励ますのではなく「見守る姿勢」が大切です。体調の変化に気づいたら早めに医療者に伝える、通院や生活のサポートをおこなうといった、身近な人の支えがリハビリテーションの継続に大きく影響します。終わった後のねぎらいの言葉なども、非常に大きな力になるでしょう。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
高木先生
体を動かすことは、筋力の維持・向上だけでなく、精神面にも好影響をもたらします。運動を続けることで活力が湧き、前向きな気持ちにもつながるのです。心不全パンデミックが懸念される現代では、寿命は延びても要介護となる期間が10年近くあるとも言われており、健康寿命を少しでも延ばすために、リハビリテーションの重要性がますます高まっています。心臓リハビリテーションに興味のある人は、ぜひ一度お近くの医療機関に相談してみてください。
※この記事はメディカルドックにて<「心臓が悪くなった」ときの対処法とは? 心臓リハビリテーションの流れや継続のコツも医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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