
仲野太賀が主演を務める大河ドラマ「豊臣兄弟!」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)が現在放送中。第27回「本能寺の変」の放送を終え、織田信長役を務める小栗旬と、織田信澄役を務める緒形敦からコメントが届いた。
■大河ドラマ「豊臣兄弟!」とは…
八津弘幸氏が脚本を務める本作は、天下一の補佐役とも称される豊臣秀長(仲野)を主人公に、強い絆で天下統一という偉業を成し遂げた豊臣秀吉・秀長兄弟の奇跡をダイナミックに描く波乱万丈のエンターテインメントドラマ。
仲野演じる豊臣秀長の兄・豊臣秀吉を演じるのは池松壮亮。登場時の名は藤吉郎(のちの豊臣秀吉)で、小一郎(のちの豊臣秀長/仲野)の3歳年上。尾張中村の貧しい農家で生まれ育ったが、主君である戦国武将・織田信長の下でメキメキと頭角を現し、ついには天下統一を果たすという役どころだ。

■小栗旬コメント「一本筋の通った信長像を築くことができた」
――「豊臣兄弟!」で描かれる本能寺の変について
信澄が本能寺の変に絡んでいるというのは、新鮮だと感じました。信長の弟・信勝(中沢元紀)という存在を起点に本能寺の変へとたどり着く展開は、さまざまな「兄弟」の関係を描き続けてきた「豊臣兄弟!」らしく、とても納得のいくものだったと思います。
明智光秀(要潤)が謀反を起こしたと知らされ、幻の光秀と顔を合わせる場面では、脚本にはなかった「お前じゃない」というセリフを言わせてもらいました。本作の信長は、もし討ちにきたのが光秀ではなく秀吉(池松)だったなら、むしろ喜んで死を受け入れたし、彼の中では、それが最も納得のいく人生の幕引きだったと思うんです。秀吉と兄弟になれていたら、自分の人生も違っていたんじゃないかと感じた瞬間もあったはず。それなのに、秀吉ではなく、あの気難しい光秀が来たことが、どうしても許せなかったですね(笑)。
そして信長が死を覚悟した瞬間、信勝の幻影が現れ、「我らの一生、ろくなものではござりませんでしたな」と語りかけてきました。このシーンは、「そうは思わない。俺には未来を託せる人間がいるから、もう何の迷いもなくここで死ねる」という思いで演じました。そうした心境にまで至れたことで、自分の中では最初から最後まで、一本筋の通った信長像を築くことができたと感じています。
――織田信長を演じきって
自分が思う信長は、「“織田信長”を演じ続けてきた人」です。織田家がどんどん大きくなっていく中で、「こうでなければいけない」という姿を自分の中で作り上げていったのではないかと。脚本でもそのように描かれていたので、自分の中で腑(ふ)に落ちた状態で演じられたことは、とても大きかったです。
第27回まで演じてきた中で、「本当に(家臣たちは)織田信長を好きでいられるのか」と疑問に思う瞬間もありました。ただ、(仲野)太賀君と池松君は、間違いなく信長を愛しているという姿をずっと見せてくれていたので、「君たちがずっと僕のことを愛してくれるなら、自分も愛されているんだという気持ちでいよう」と思えました。彼ら二人に救われた部分は、とても大きかったです。

■緒形敦コメント「人間らしい揺れを大切にしながら演じた」
――「豊臣兄弟!」に出演して
父(緒形直人)が織田信長役を務めた大河ドラマ「信長 KING OF ZIPANGU」(1992年)を小学生のときに見たことがきっかけで、歴史に興味を持つようになりました。なかでも一番好きなのが戦国時代です。なので、今回出演が決まって本当にうれしかったですし、織田信勝(中沢)の息子・信澄という大きな役を任せていただけたことを、とても幸せに感じています。
撮影現場は男子校のような雰囲気で、最初にごあいさつさせていただいたときも、皆さんが「うぇーい!」と盛り上げてくださって(笑)。みんなで作り上げていこうという意気込みを感じましたし、とてもアットホームな環境でお芝居をさせていただきました。
――共演者の皆さんの印象について
主演の小一郎役・(仲野)太賀さんは周囲への気配りが行き届いていて、誰にでも気さくに話しかけていらっしゃいます。現場にいるみんなを幸せにしたいという思いがひしひしと伝わってきて、とても尊敬する方です。
また、秀吉役の池松(壮亮)さんとは、「本当の兄弟では?」と思うくらい、お芝居以外の場面でも仲が良く、その自然な関係性がそのまま映像にも表れているように感じます。
信長を演じる小栗旬さんは、自分にとっては憧れの存在です。その憧れは、信澄の信長への思いにも通じるものがあると感じています。信澄は信長を憎みながらも、同時に憧れと尊敬の念も抱いていたのではないかと感じていたので、その複雑な感情を大切にして演じました。小栗さんもとても気さくな方で、撮影の合間にもいろいろとお話させていただきました。
――「本能寺の変」までの経緯について
今作では「兄弟」が大きなテーマとして描かれています。秀吉・小一郎らとは対照的な信長・信勝兄弟の関係性と共に、信澄も兄弟の因縁の流れをくむ重要な立ち位置にいる人物です。信澄は、母・ちよ(樋口日奈)から「必ずや信長を討て」「織田家を継げ」と、ある種刷り込まれるように言い聞かされて育ちました。その思いをずっと胸に秘めながらも信長に仕えているので、ミステリアスな雰囲気を大切にして演じました。
ただその一方で、信長の存在はあまりにも大きく、自分もそこに到達したいという思いがあったはずです。だからこそ、どこかで敬う気持ちを持っていた。その上で父の無念を晴らすという信念も抱いている。そうした人間らしい揺れを大切にしながら演じました。それが、今回の信澄らしさにつながっていたらいいなと思います。


