ゲームや姿勢も関係する?子どもの「歯並び」を守る家庭での予防法を歯科医が解説

ゲームや姿勢も関係する?子どもの「歯並び」を守る家庭での予防法を歯科医が解説

子どもの歯並びは遺伝だけでなく、食べ方や舌の使い方、姿勢など日々の何気ない習慣が大きく関係しています。将来的な矯正治療を避けるためにも、早めの気づきと対策が重要です。歯科医が教える子どもの歯並びのための予防的アプローチを「むらかみ歯科クリニック」の村上先生に解説していただきました。

村上 明延

監修歯科医師:
村上 明延(むらかみ歯科クリニック)

福岡歯科大学卒業。その後、広島大学歯学部附属病(現・広島大学病院)や広島市内の歯科医院で勤務医として経験を積む。2013年、広島県廿日市に「むらかみ歯科クリニック」を開院。患者さん一人ひとりの生活習慣に寄り添い、むし歯や歯周病の根本的な予防を通じて、健康な口腔環境の維持をサポートしている。

編集部

子どもの歯並び対策として、ご家庭でできる予防的アプローチを教えてください。

村上先生

まずは、「前歯をしっかり使う習慣」を意識していただきたいと思います。前歯を使わずに食べる習慣がついてしまうと、歯ごたえのある食べ物を噛む力も養われないため、結果的に口周りの筋肉も育たなくなります。普段の食事では食べ物の大きさや硬さに気を配り、「前歯でかじる・かぶりつく」というのを意識していただきたいと思います。

編集部

そのほかに、日常生活で気をつけたい点はありますか?

村上先生

「舌の位置」も非常に重要です。先ほどもお話ししたように、舌の位置が悪いと上あごの発達が妨げられ、歯並びや噛み合わせに影響が出てしまいます。したがって、舌を上あごにしっかりとつける習慣をつけることが大切です。さらに、「姿勢」にも注意が必要です。食事中の姿勢が悪いと、左右均等に噛むことができません。食事の際は片方の手にお箸、もう片方の手にお茶碗をきちんと持って、姿勢よく食べることを意識してください。

編集部

姿勢も子どもの歯並び対策において重要なのですね。

村上先生

はい。最近の子どもたちはゲーム機やタブレットで遊ぶことも多いのですが、ずっとうつむいた姿勢で過ごしていると、重力で歯が少しずつ前に倒れてくることがあります。さらに、ゲームに集中しているときは口がポカンと開きがちで、そうした状態が長時間続くと口周りの筋肉の発達にも悪影響を及ぼします。

編集部

それはどういうことですか?

村上先生

乳歯の下にある永久歯は、歯胚という水風船のような中に入った状態で成長していくため、重力の影響をかなり受けます。姿勢が悪いと身体が傾いた方向に永久歯は傾いていきます。ゲームや動画の視聴をタブレットでしている間、前傾姿勢でいると前歯は前突傾向になるでしょう。こうした日常生活のあらゆるシーンが歯並びに影響していることを早い段階から意識して、ご家庭でもその対策に取り組んでいただきたいと思います。

編集部

最後に、読者へメッセージをお願いします。

村上先生

子どもの歯並びを歯医者さんに相談すると「様子を見ましょう」と言われることも少なくありませんが、もっと早い段階から適切に取り組むことで、矯正治療をしなくて済むケースがあります。したがって、もし具体的なアプローチがない場合は、ほかの歯科医に相談してみるのも方法の1つです。食事の与え方や食べ方、舌の位置、姿勢などの問題をしっかりと理解し、真摯に対応してくれる先生をぜひ見つけていただきたいと思います。そうすることで時間的・経済的な負担も減りますし、お子さんの苦痛も少なく済みます。可能であれば、赤ちゃんがお腹にいる時期から信頼できる歯科医を探しておきましょう。

※この記事はメディカルドックにて<「子どもの歯並び」が悪くなる原因はご存じですか? 悪化を防ぐ対策・予防法も歯科医が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

配信元: Medical DOC

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