妊娠中の夏美さんは、夫・冬彦さんとともに、おなかの赤ちゃんの性別を義両親へ報告しに行きました。しかし、妊娠を喜んでくれていたはずの義両親は、赤ちゃんが女の子だとわかると、態度が豹変。
義母は代々1人目は男の子で苗字を受け継いできたことや、自身の経験を語り、「男の子以外どうでもいい」「次の子で男の子を産んで、名付け親にさせて」と言い放ちます。跡継ぎへのこだわりを主張する義両親へ怒りを感じた夏美さんは、義実家を後にしました。
帰りの車内で、冬彦さんは「センスがないし責任も取れないから」と赤ちゃんの名付けを夏美さんに丸投げ。傷ついた夏美さんは気持ちを伝えようとしますが、冬彦さんはスマホに夢中です。
問い詰められると「名前を調べていた」「後輩からの連絡」と言い訳しますが、実際は飲み会の連絡でした。
呆れた夏美さんが「赤ちゃんの名前に興味がないんでしょ?」と指摘すると、冬彦さんは「ベビー用品は全部俺の財布から出した」と反論します。しかし夏美さんは買い物中もその場にいただけだったと告げ、「名付けでも同じように、ただいるだけなの?」と問いかけました。
きつく言われた冬彦さんはそれでもなお、「自分で決めるのは怖い」という思いを拭えなくて……。
夫の過去と振り絞った勇気










冬彦さんは、自分の過去を振り返ります。これまで大切なことを自分で決める機会が少なく、いつも親の判断に従ってきたことを思い出しました。
それでも、結婚相手だけは自分の意思で決めたのです。そのことを思い返した冬彦さんは、勇気を出して一歩踏み出すことに。
「やっぱり名前、考えるよ」と伝えると、夏美さんはほっとしたように笑顔を見せ「信じていいんだよね?」と尋ねます。
不安を抱えながらも、冬彦さんは「うん」と答えるのでした。
▼冬彦さんが決断を避けてしまっていた背景には、これまで母親が決定権を握った環境で育ったため、幼い頃から自分で物事を決める機会が少なかったという経験がありました。
人にはそれぞれ異なる人生経験があります。夫婦になったからといって、相手の過去をすべて理解するのは簡単ではないのです。だからこそ、過去の経験が原因で悩みやすれ違いが生まれたときは、その背景をパートナーに伝えてみることも大切です。
そして、自分自身も過去を理由に諦めるのではなく、お互いのことを少しずつ理解しながら歩み寄っていければ、より良い関係を築いていけるのではないでしょうか。
著者:マンガ家・イラストレーター ツムママ
