SNS総フォロワー数300万人超…“配信者”の枠を超えてマルチに活躍するスタンミじゃぱんの魅力「H12」ではミュージカル初挑戦

SNS総フォロワー数300万人超…“配信者”の枠を超えてマルチに活躍するスタンミじゃぱんの魅力「H12」ではミュージカル初挑戦

ミュージカル「H12」企画・出演のスタンミじゃぱん
ミュージカル「H12」企画・出演のスタンミじゃぱん / (C)ミュージカル「H12」製作委員会

動画配信者として人気を博すスタンミじゃぱんと演出家・永野拓也がタッグを組んだオリジナルミュージカル「H12」(2025年6月15日昼・夜公演)が10月25日(土)、26日(日)それぞれ昼5時から衛星劇場でテレビ初放送される。そこで今回はスタンミの軌跡とともに、作品の魅力を紹介する。

■総フォロワー数が300万人を超える人気者

スタンミは1995年4月23日生まれ、新潟県出身の30歳。動画配信者、俳優、モデル、コスプレイヤーとして活動中で、9月21日に自身のYouTubeチャンネルに「スタンミ、ふるさと新潟・村上市へ帰る【ばばとオヤジと鮭のまち】」と題して実家に帰って家族を紹介している動画が上がっているが、彼の人懐っこい性格がよく分かる内容になっている。

そんなスタンミは高校生の頃にニコニコ動画でゲーム実況を始め、「League of Legends」(以下、「LoL」)を始めてからはニコニコを離れてTwitchで配信を行うようになった。企画として「48時間LoL配信」を行ったり、公式番組「GGTV」に出演するなど、「LoL」の世界に深く入り込んでいく。

とはいえ、活動の幅を広げていったスタンミは、YouTube、Instagramを含む、さまざまなメディアで配信活動を行い、今やSNSの総フォロワー数が300万人を超えている。スタンミの配信の魅力は、見ている側も同じくらい楽しさを感じることができるところ。本人も“ゲームのうまさ”より、“楽しみ方を教える”ことに自信を持っているという。

■「タイタニック」がきっかけで俳優を目指す

また、演じることについては子どもの頃から憧れがあり、幼い頃に見た映画「タイタニック」がきっかけとなり、俳優を志す。しかし、高校生のときに「本態性振戦」という病気にかかり、両手が細かく震えるようになったスタンミは演技から距離を置くことに。その後、本態性振戦の新しい治療法が日本でも受けられるようになり、2021年と2025年4月に手術を受けて、病気を克服した。

そんなスタンミが、初めて主宰として企画に携わり、2025年6月に東京・すみだパークシアター倉で上演したのが、ミュージカル「H12」だった。

「H12」は、2015年に永野が主宰する「hicopro」が初演した作品。伊藤栄之進が脚本を手掛けた本作は、喫茶店を舞台にした男女12人のラブストーリーが描かれている。2016年にも東京、福岡、長野、大阪で上演され、話題を呼んだ。

9年ぶりの上演となる今回は、ミュージカル初挑戦となるスタンミが主宰ということもあり、出演者はオーディションで決定。栗原沙也加、橘めい、原田真絢、鈴木サアヤ、村上貴亮、成海亮、寺島レオン、川崎愛香里、高倉理子、池尻香波、加賀谷奏音、飯野雅彦といったフレッシュなキャストによって新たな「H12」を作り上げた。

作中には、恋愛や結婚、家族や夢といった“答えが一つではないテーマ”が包括されていて、会話には人間関係の悩みや葛藤もあり、コメディー要素もたっぷり感じる作品ではあるが、現実的というかリアルに響く言葉も多い。スタンミが演じる主人公・神谷哲人は、理想を描きながらも空回りしてしまう、情熱的だが不器用な売れないミュージシャン。年齢は30歳という節目を迎え、恋人との将来にも悩んでいる。

悩んでいるのは神谷だけではない。恋人の松本多江(栗原と橘のWキャスト)も年齢や“結婚適齢期”というものに悩まされている。他の人物も、夫婦間の性生活の頻度に悩む女性だったり、性生活の不一致に悩む男性だったり、愛情表現がうまくできない男性、若くして妻を亡くした男子とその娘…などなど。それぞれが違う人生を歩みながらもそれぞれに悩みがあり、それを解決しようとしている。

見ていると感情移入するというか、自然と自分自身と向き合っていることに気付かされるという感覚になる。

公式サイトのあらすじに、「美女は野獣を フィオは紅の豚を ロミオはジュリエットを しずかちゃんはのび太くんを “それでも好き” 今あなたのパートナーに不満はある? じゃあなんで別れないの?『・・・・・・・』そんなお話」と書かれている。

その文言だけで考えると「どういうこと?」と最初は思ってしまうが、作品を見てみるとそれぞれの組み合わせ、関係性も思い出し、作品に登場するカップルのことを考えていたら、「なるほど」と納得する気持ちになる。

考えさせられる作品ではあるが、見終わった後にはほっこりと心が温まっている。ミュージカルなので歌と音楽も重要な要素になっており、総合エンターテインメントとして楽しんでもらいたい。

◆文=田中隆信


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