由美さんは、夫の聖也さんと1歳半になる娘・こころちゃんとの3人暮らし。現在、第二子を妊娠中です。夫は自分を「気配りじょうず」だと思っていて、育児には積極的に参加してくれます。しかし足りない面も多く、険悪な雰囲気になることもしばしばです。
ある日、由美さんは夫と一緒に、友人のミズキさんのホームパーティーへ。しかし失言したことで、ミズキさんからノンデリ認定されてしまった夫……。名誉挽回のため気配りじょうずなミズキさんの夫・コウさんの行動をまねし、みんなから褒められた夫は、「相手が喜んでくれるうれしさ」を思い出したのでした。
見習った気配りを続けた結果、夫は同僚からも褒められます。しかし先輩は夫と同僚が不倫関係だと勘違い。同僚が「ノンデリが過ぎる」と先輩を指摘し、先輩も言い返すように彼女をたしなめたことで、険悪な雰囲気に……。すると夫は気を利かせてちょっとした作り話をし、先輩と同僚の険悪な雰囲気を消すことに成功したのです。
ついに本物の気配りじょうずになれたと思った夫は、帰宅後早速気配りを始めましたが、空振ってすねてしまいました。それを由美さんはわずらわしく思いましたが、これから何十年と一緒に過ごす夫とのことです。由美さんは根気よく付き合う決意をしました。しかしその矢先、また事件が……。
突然、義実家に行こうと言い出した夫。しかも、明後日、丸一日!? ゆっくりできるのは自分の実家に滞在する夫だけなのに……。嫁の立場がわかっていません。
週末、義父母は笑顔で迎えてくれましたが、義父は由美さんの手を見て「ガサガサだな!」「手だけおばあちゃんみたいだ!」と、ノンデリ発言を連発。
「聖也の気配りべたやノンデリの一面は多分……お義父さんが原因なんだよなぁ」
残念な気持ちでじっと義父を見ていた由美さん。しかし、ふと聖也さんを見ると、ぼう然と立ち尽くしており、いつもと様子が違います。
夫が妻を強力援護








「お父さん、今のは普通に失礼だぞ」
息子の本気を感じ、義父は焦っています。
「冗談に決まっているだろ? なあ、由美ちゃん?」
そんなことを言われても、由美さんは愛想笑いしかできません。嫁の立場からは、「傷ついた」なんて言えるわけがないのです。
そんなとき、夫の口から思わぬ言葉が出てきました。
「言えるわけないだろ?」
「なぁ、お母さん。お父さんの実家で『私今の嫌でした!』とか言えないよな」
夫の問いかけに、義母は「当然、義両親の前ではそんなことは言えない」と答えました。そして、義父に対して、デリカシーがないのだから発言には気をつけないと、と注意もしてくれたのですが……。
義父は夫と義母からの指摘に頭を抱え、「こんな冗談でデリカシーないとか言われたら、何も喋れねぇよ!」と嘆くのでした。
◇ ◇ ◇
「冗談に決まっている」という言葉は、言った側の都合であって、受け取った側がどう感じるかとは別の話ですよね。たとえ悪気がなかったとしても、相手が傷ついているのは事実……。発言の前に、この言葉は相手を傷つけるだろうか? と一呼吸置いて考えるといいかもしれませんね。
そして、嫁という立場では「今の言葉は嫌でした」と義両親に伝えることは、なかなかできないもの。そんなとき、夫が妻の気持ちを汲んで代わりに伝えてくれることは、妻にとってとても心強いものですよね。自分が言いにくいことでも、パートナーが自然に声を上げてくれる関係が、夫婦の信頼を育てていくのかもしれませんね。
著者:マンガ家・イラストレーター ミント

