「赤いずきんをかぶった少女が怖い」父親は彼女に殺された…!?誰もが知る童話を大胆に再構築「斬新!」と読者も注目【作者に聞く】

「赤いずきんをかぶった少女が怖い」父親は彼女に殺された…!?誰もが知る童話を大胆に再構築「斬新!」と読者も注目【作者に聞く】

「僕たちにパパがいたってホント?」そう尋ねる子どもたちの正体は…!?
「僕たちにパパがいたってホント?」そう尋ねる子どもたちの正体は…!? / 画像提供:森本大百科(@mdaihyakka)

大阪よしもと所属の芸人として活動する一方、漫画家としても作品を発表している森本大百科(@mdaihyakka)さん。人間心理を巧みに突く短編漫画を数多く手掛けており、意外性のあるラストで読者を驚かせている。今回は、童話「赤ずきん」を大胆な視点で描き直した短編「復讐」を紹介する。

■視点が変わるだけで別の物語に!
ある山奥の小屋に住む一家。しかし、生まれた時からパパはいない
ある山奥の小屋に住む一家。しかし、生まれた時からパパはいない / 画像提供:森本大百科(@mdaihyakka)

そしてパパのこと語り始める
そしてパパのこと語り始める / 画像提供:森本大百科(@mdaihyakka)

お腹を開かれ、そこに砂や石を詰め込まれ、とてもひどい殺され方だった
お腹を開かれ、そこに砂や石を詰め込まれ、とてもひどい殺され方だった / 画像提供:森本大百科(@mdaihyakka)

舞台は山奥の小さな家。「僕たちにパパがいたって本当?」と尋ねる子どもたちに、母親は「本当よ」「パパは殺されたの」と静かに語り始める。父親は子どもたちが生まれる前に命を落とし、その最期はあまりにも残酷だったという。忘れられない光景を胸に抱えながら生きる母親の前へ現れたのは、赤い頭巾をかぶった少女。その少女こそ父親を奪った相手だと明かされ、物語は復讐劇へと姿を変えていく——。

■童話を知っていても引き込まれる構成
本作は「赤ずきん」をベースにしているものの、風景描写や語りを中心に物語が進むため、最後まで読んで初めてモチーフに気付く読者も少なくない。おなじみの童話を狼側の視点から描くことで、「善」と「悪」の印象が大きく反転し、「切り口が斬新」「こういう見せ方があるのか」と驚きの声を集めている。

■心理を揺さぶる短編の名手
森本大百科さんは、お笑い芸人として活動する傍ら、漫画『カバチタレ!』の東風孝広さんのアシスタント経験も持つ異色のクリエイター。「入ってはいけない研究室」や「ちゃうねん、コントやねん」などの配信でも活動しながら、漫画では人間心理を巧みに描いた作品を発表している。

「価値観」では献花を巡る考え方の違いを描き、「留守番電話」では不在配達を題材にした恐怖、「炎上」ではネット社会の怖さをリアルに表現するなど、日常に潜む違和感を物語へ落とし込む手腕が高く評価されている。

■芸人と漫画家、二つの表現で挑戦
現在は大阪よしもとに所属するピン芸人として活動する森本大百科さん。漫画を描き始めたきっかけは、「世にも奇妙な物語×少年ジャンプ+ presents 『奇妙』漫画賞」への応募だったという。その際に制作した『炎上』が、漫画制作の第一歩となった。

また、漫画『カバチタレ!』の作画を担当する東風孝広さんと知り合ったことも大きな転機だった。「漫画を描こう」と考えるようになり、自ら「アシスタントで雇ってください」と頼み込んで現場で経験を積んだという。現在も創作活動は続けており、新たな漫画を構想中。短編に加え、長編作品にも挑戦したいと意欲を見せている。

誰もが知る童話も、立場を変えればまったく違う物語になる。先入観を覆すラストまで含めて、本編でその巧みな構成を味わってほしい。

■画像提供:森本大百科(@mdaihyakka)

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