唐田えりか「モヤモヤしている時間はもったいないから言いたいことは言う」“自分らしさ”と、役者として突き進む現在の本音

唐田えりか「モヤモヤしている時間はもったいないから言いたいことは言う」“自分らしさ”と、役者として突き進む現在の本音

近年は映画『死に損なった男』や『海辺へ行く道』、『恋愛裁判』、ドラマ『102回目のプロポーズ』の主演や『君が死刑になる前に』など話題作へのオファーが絶えない唐田えりかさん。
映画『チルド』に出演した唐田えりかさん
映画『チルド』に出演した唐田えりかさん / 撮影=小嶋淑子

コンビニを舞台にしたホラー映画『チルド』では、新人アルバイトの小河を演じている。

インタビューでは、撮影秘話や演じた役柄について、主演の染谷将太さんと初共演した感想、さらにおすすめの韓国ドラマなどを語ってくれた。

■トリックスター的存在の役柄「迷いのなさが目や表情で表現できるように意識して演じていました」
――岩崎裕介監督のオリジナル脚本を最初に読まれた時の感想を教えていただけますか。

【唐田えりか】まず、シンプルにとてもおもしろいと思いました。本作のキャッチコピーである「生きながら、死んでいる」という言葉のとおり、コンビニで生きながら死んでいる人たちの物語が描かれていて、そこにコミカルな要素も入っていたので“すごい脚本だな”と、読み終わったあとにとても興奮しました。

――美容専門学校生でコンビニの新人アルバイト「小河」というキャラクターを、どのような人物だと捉え、どんなことを意識して演じられたのでしょうか。

【唐田えりか】小河は意志が強く、自分の意見を持っているので、違和感を抱くとそれを口に出してしまうんです。そんな小河が現れたことで、コンビニ内の均衡が崩れ始めるという、ある意味トリックスター的存在なのかなと。なので、小河の迷いのなさが目や表情で表現できるように意識して演じていました。
新人アルバイト・小河(唐田えりか)
新人アルバイト・小河(唐田えりか) / (C)『チルド』製作委員会 (NOTHING NEW・東北新社)


――小河はただ一方的に意見を押し付けるのではなく、コンビニ全体のことを考えて言っているように感じました。

【唐田えりか】彼女は自分なりの正義を貫いているだけであって、本来はすごく柔軟な考え方を持っている人だと思うんです。だからこそ、意見を押し付けるのではなく、コンビニ全体の環境がよくなるようにきちんと伝えているというか。なので小河がただわがままを言っているだけの人に見えないように、そこはすごく気を付けながら演じていました。
【写真】映画『チルド』で新人アルバイトの小河を演じた唐田えりかさん
【写真】映画『チルド』で新人アルバイトの小河を演じた唐田えりかさん / 撮影=小嶋淑子


――小河に共感できたポイントや、ご自身と似ていると感じた部分はありましたか?

【唐田えりか】私もわりと自分の意見や考えを大事にするほうなので、そこは小河と似ていると思います。

――唐田さんも、小河のように言いたいことをはっきりと相手に伝えるタイプなのですね。

【唐田えりか】モヤモヤを抱えている時間ってもったいないじゃないですか。だから自分のためにも言いたいことは言ってしまおうと、モヤモヤを取り除くために発言することはありますね。

――岩崎裕介監督からは何かリクエストはありましたか?

【唐田えりか】岩崎監督は、段取りの段階から「こんな感じでお願いします」と、実際にやって見せてくださることがあって、それを参考にしながら演じることもありました。もちろん、自由にやらせてくださることも多くて、俳優の芝居がツボに入った時は、カットがかかった瞬間に手を叩いて笑っていました(笑)。

――作品はホラーですが、現場は和やかな雰囲気だったのですね。

【唐田えりか】監督が明るくてユニークなほうなので、撮影自体も楽しかったです。あと、表現したい世界観をしっかりと持ってらっしゃったので、すごく信頼できる監督だなと思いながら撮影していました。岩崎監督と出会えてよかったです。
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■主演を務めた染谷将太のナチュラルな芝居に「途中から“今、私はお芝居している最中だっけ?”みたいな不思議な感覚になった」
――コンビニ「エニーマート倉冨町7丁目店」の店員・堺を演じた染谷将太さんとの撮影はいかがでしたか。

【唐田えりか】これまで染谷さんの出演作品をたくさん拝見していたので、今回初共演が決まった時はすごくうれしくてワクワクしました。撮影で印象に残っているのは、堺と小河がレストランで会話をするシーン。染谷さんのお芝居があまりにもナチュラルで、途中から“今、私はお芝居している最中だっけ?”みたいな不思議な感覚になったんです。そんな自分にすごく驚いたのを覚えています。
コンビニ店員・堺(染谷将太)と小河(唐田えりか)
コンビニ店員・堺(染谷将太)と小河(唐田えりか) / (C)『チルド』製作委員会 (NOTHING NEW・東北新社)


――「エニーマート倉冨町7丁目店」のオーナー役を演じた西村まさ彦さんとの撮影エピソードもお聞かせいただけますか。

【唐田えりか】西村さんとご一緒するのも今回初めてで、大先輩とお芝居をすることに最初は緊張していました。そんな中、西村さんはカメラが回っていない時に気さくに話しかけてくれて、こちらの緊張をほぐしてくださったんです。それがすごくありがたかったですね。
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――先ほど、唐田さんのお写真を撮影している最中に、本作の取材でスタジオに来られた西村さんと楽しそうに会話をされていましたよね。

【唐田えりか】写真撮影中に、西村さんが自然な笑顔を引き出してくださってうれしかったです。本作の現場でも西村さんがチャーミングな一面を見せてくださったので、いつの間にか緊張せずにお芝居ができるようになっていました。西村さんは本当にすてきな先輩です。

――劇中ではオーナーが何を考えているのかわからず、とっても怖かったですが…(笑)。

【唐田えりか】オーナー、笑っちゃうぐらい怖いですよね。西村さんの普段の雰囲気からは想像もつかないキャラクターになっていて、そのギャップにただただ驚きました。今回、染谷さんと西村さんのお芝居がとっても勉強になりましたし、刺激をたくさんいただいた現場でした。
コンビニののオーナー(西村まさ彦)
コンビニののオーナー(西村まさ彦) / (C)『チルド』製作委員会 (NOTHING NEW・東北新社)

映画『チルド』の場面写真
映画『チルド』の場面写真 / (C)『チルド』製作委員会 (NOTHING NEW・東北新社)


――ちなみに、唐田さんにとってコンビニはどのような存在ですか?

【唐田えりか】24時間営業していて、ものすごく便利な場所…ですかね。ずっと電気が点いているからか、近くにコンビニがあるだけで安心します。普段からよく行くので、改めて“自分にとってコンビニとは?”と考えたことがなかったのですが、本作を撮ったあとに、そういえば地方ロケで珍しいコンビニを発見したりするとちょっとワクワクするなとか、そういったことに気づくようになりました。
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■唐田えりかがおすすめの韓国ドラマを語る
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――今年はドラマ『102回目のプロポーズ』や『君が死刑になる前に』、映画『恋愛裁判』など話題作への出演が続いていますが、お芝居との向き合い方や楽しさなどで変化を感じていることがあれば教えていただけますか。

【唐田えりか】最近は共演者の方から刺激を受けることが多くて、素晴らしい俳優の方々とご一緒することで、お芝居が何十倍にも楽しくなるんだなと実感しています。今回の染谷さん、西村さんのお芝居も本当に勉強になりましたし、お二人から引き出していただいたこともたくさんあって。

たとえば、脚本の段階では想像もしていなかった感情が本番中に溢れてくることがあるのですが、それって共演者の方のお芝居が影響しているんですよね。自分が想定外のお芝居をした瞬間にすごく満たされた気持ちになりますし、もっと頑張ろうと気合いが入ります。

――多忙な日々を送ってらっしゃる唐田さんが、今一番楽しみにしていることは何ですか?

【唐田えりか】仲良くさせていただいている菅原小春さんと五島列島に行く約束をしていて、今は小春さんとの旅行が一番の楽しみです。

――菅原さんと一緒のシーンはなかったですが、お二人は『海辺へ行く道』に出演されていましたね。

【唐田えりか】はい。お芝居はご一緒していないのですが、この作品がきっかけで仲良くなりました。小春さんはすごく丁寧な暮らしをされているので、見習わなきゃと思うことばかりなんです。たとえば、必ずエコバックを持ち歩くとか、無駄なゴミを増やさないようにするとか、ペットボトルは買わずにマイボトルを持参するとか。地球や環境を大切にしている小春さんを見て、すてきだなぁと感じますし、自分も意識しなくちゃと気づかされます。
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――お芝居の現場だけでなく、お友達である菅原さんからも刺激を受けてらっしゃるんですね。

【唐田えりか】生き方や暮らしって、お芝居にも現れると思っていて、丁寧な暮らしをされているからこそ、小春さんが演じた役柄から誠実さや温かさを感じられるような気がするんです。生活も仕事も、全部つながっていますよね。私も地球に優しい人間でいたいなと思います。

――最後に、最近刺激を受けた映画やドラマがあれば教えていただけますか。

【唐田えりか】夫殺害の容疑をかけられた女性と、“魔女”と呼ばれる謎の女性の間で巻き起こる物語を描いたNetflixシリーズドラマ『告白の代価』がおもしろかったです。キム・ゴウンさん演じる謎の女性モウンは、感情を閉ざしたキャラクターなのですが、常に無表情というか、とにかく“無”なんです。それがめちゃくちゃ怖くもあり、何故か惹きつけられてしまうという。不思議な魅力を持ったキャラクターで大好きでした。おすすめなので、ぜひご覧ください。
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映画『チルド』のメイン写真
映画『チルド』のメイン写真 / (C)『チルド』製作委員会 (NOTHING NEW・東北新社)


取材・文=奥村百恵

◆スタイリスト:丸山 晃
◆ヘアメイク:江指明美(mod’s hair)

(C)『チルド』製作委員会 (NOTHING NEW・東北新社)

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配信元: Walkerplus

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